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今年の日本国債、世界のソブリン債の中で唯一マイナス運用で終了か

2020年の日本国債の運用成績は世界のソブリン債市場の中で唯一マイナスで終わる可能性が出ている。

  ブルームバーグ・バークレイズのソブリン債の運用状況を示す指数によると、足元の日本国債は19年末との比較でマイナス0.7%。他の45カ国のソブリン債が全てプラスで推移する中で、日本国債だけが17年ぶりに敗者へ転落しようとしている。

  その背景には、政府が記録的な国債大量発行に踏み切り、4月以降の利回りが超長期を中心に上昇(価格は下落)していることにある。

  三菱UFJ国際投信の加藤章夫戦略運用部長は、日本国債市場について「需要に対する供給がかなり重い」と指摘し、「この流れが止まらない限り、キャピタルゲインは期待しにくい」と言う。

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  ブルームバーグが集計したデータによると、財務省が発行した利付国債・国庫短期証券から日本銀行の購入分を差し引いたネット供給量は、4-11月期に前年同期比50%増加した。10年と30年の国債利回り格差は11月に19年3月以来の高水準に達した。

  日銀の黒田東彦総裁は10月の定例会見で、「超長期の金利は、あまり経済活動に直接的な影響はなく、むしろ下がり過ぎると生保とか年金の運用利回りが大幅に低下し、それが間接的に消費者のコンフィデンスに影響する恐れもある」と述べており、超長期債の買い入れに消極的な姿勢を示している。

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  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、来年は20年や40年国債の発行がやや増加し、日銀の買い入れは引き続き控えめに推移することが予想されるものの、民間投資家による強力な買い入れが続けば超長期利回りの上昇は抑えられるとみている。利回り水準が十分上昇すれば保険会社や年金基金の買いが入ると言う。

  国内外で新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、菅義偉首相は今月、40兆円の財政支出を伴う追加経済対策を決めた。  

  今年度の機関投資家向け国債市中発行額は212兆円程度と当初計画から6割以上増えている。ブルームバーグ・エコノミクスの増島雄樹シニアエコノミストによると、日本の債務残高の対GDP(国内総生産)比は昨年の238%から今年は268%に上昇し、来年はこの水準で高止まる見込みだ。    

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