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Photographer: Paul Hanna/Bloomberg
cojp

米国の投資信託から4690億ドル流出、ETFはゼロサムゲームで圧勝

  • ETFには今年4270億ドル流入、投信の資金流出ペースは過去最悪へ
  • SECのルール改正やFRBのETF購入が構造変化を後押し
An electronic board displays stock price information at the Madrid stock exchange, also known as Bolsas y Mercados Espanoles SA, in Madrid, Spain, on Friday, Oct. 16, 2020. Prime Minister Boris Johnson said the U.K. will now get ready to leave the European Union’s single market and customs union without a new free trade deal in place, blaming the bloc for refusing to offer good enough terms.
Photographer: Paul Hanna/Bloomberg

米国のミューチュアル・ファンド(投資信託)と上場投資信託(ETF)の勢力争いは2020年に圧倒的なゼロサムゲームになった。

  ブルームバーグ・インテリジェンスのデータによると、今年は米国のETFに約4270億ドル(約44兆円)が流入し、株式ファンドと債券ファンドにほぼ均等に分配された。一方、投信は約4690億ドルの資金流出となり、米投資信託協会(ICI)の1990年以降のデータでは過去最悪の1年となるペースだ。

  明暗が分かれたのは、極めて低い手数料と税制優遇措置で投資家を引きつけたETFが9年連続で投信よりも選好されるという構造変化が背景にある。この傾向は今年、米証券取引委員会(SEC)による時宜を得たルール改正と米連邦準備制度理事会(FRB)による5兆3000億ドル規模の米ETF市場への進出により加速した。ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズによれば、アクティブ運用のファンドの不安定な運用成績も加味すれば、ETFが勝っている理由は明白だという。

  ステート・ストリートでSPDRアメリカス・リサーチ責任者を務めるマット・バルトリーニ氏は投信について、「ベンチマークを下回っており、節税効果の少ない投資先に高い手数料を支払っている」ことになるため、「大幅な資金流出を目にしても驚きではない」と話す。

Diverging Fortunes

Investors plow cash into ETFs while ditching mutual funds

Sources: Investment Company Institute; Bloomberg Intelligence

  2020年の構造変化の土台は1年前のETFルール改正によって一部築かれた。SECが実施した待望の改正により、新たなETFの承認プロセスが実質的に簡素化され、開示要件が緩和された。それに伴い初めて発行する新規参入組も続出した。

  さらに、FRBによる暗黙の下支えなどのおかげで債券ETFは記録的な1年となり、20年の資金流入が伸びた。新型コロナ感染拡大が3月に市場を一変させ、市場の取引が事実上凍結した後、FRBは市場機能回復を支援すべく債券ETFを買い入れる方針を発表。その結果、何十億ドルの資金が債券ファンドに流れ込んだ。

Whittling Away

U.S. mutual funds still dwarf U.S. exchange-traded funds

Investment Company Institute; Bloomberg Intelligence

原題:
Mutual Funds Bleed $469 Billion as ETFs Triumph in Zero-Sum 2020(抜粋)

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