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【日本株週間展望】伸び悩み、日米金融政策に注目-上値追う材料欠く

  • 米FOMCはさらなる景気支援措置へ、ワクチン実用化は反応薄
  • 日銀短観は大企業で改善見込み、バルミューダなどが新規上場へ

12月3週(12月14日ー12月18日)の日本株は、日米の金融政策に市場の関心が移るなか相場を一段と押し上げる材料に欠き、指数は短期的な過熱感から上値の重い展開が続きそうだ。

  15日から連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。11月米雇用統計では、新型コロナウイルスの感染急増で労働市場が打撃を受けたことが示された。このため米金融当局が景気支援のためにさらなる緩和措置に動くとみられている。一方、18日には日銀が金融政策決定会合を開く。来年3月末までの企業の資金繰り支援策の延長を検討する見通し

  米国では新型コロナ感染者数の急増を背景に、米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会が、米ファイザーのワクチンについて前向きな判断を下し、実用化に向けて前進している。モデルナのワクチンの緊急使用許可(EUA)申請についても、17日の会合で取り上げられる予定。両社のワクチンが実用化つながれば、新型コロナに対する脅威が和らぎ、株式市場が再び活気づく可能性がある。

  国内では、14日に日銀短観(12月調査)が発表になる。市場予想は、大企業の製造業と非製造業で改善が見込まれる。18日には11月の全国消費者物価指数(CPI)が発表される。10月のコアCPIは前年比0.7%低下と、11年3月以来の落ち込みになっていただけに、今回のCPIに注目が集まる。

  米国では主要経済指標の発表が目白押し。16日のマークイット製造業PMI(前回56.7、今回予想55.8)、17日のフィラデルフィア連銀製造業景況指数(前回26.3、今回予想20)などが材料になりそうだ。

  一方、東京株式市場では12社が上場する。16日に東証1部に再上場するローランドは公開価格が1株3100円。9月に上場した雪国まいたけに次ぐ規模の見込み。市場では、15日のスタメン(マザーズ)、16日のバルミューダ(マザーズ)、Fast Fitness Japan(マザーズ)などの関心が高い。金融緩和が続く中で成長株への資金が集まりやすく、IPO銘柄にとっては船出しやすい環境となっている。

  備考:新規上場シーズンの12月まず9社承認ー市場区分再編の不安は重し

  2週のTOPIX(東証1部株価指数)は週間で0.3%高の1782.01ポイント。

《市場関係者の見方》

みずほ証券株式会社の小林俊介チーフエコノミスト

  「上抜ける材料に欠け、方向感のない動きとなりそう。米国のワクチン承認自体は治験で良好な結果を出した上でのことなのでサプライズはなく、むしろ承認が下りれば好材料がなくなる。米FOMCでなんらかの追加的措置があったとしても上抜ける材料にならない。日銀短観は景況感の上方修正が続いており、足元の景況判断が上がってきていることが日本固有の良い材料となるだろう。中国の中央経済工作会議で内需振興策が出てくれば好感される」

岡三アセットマネジメントの前野達志シニアストラテジスト
  「材料難の中、米追加経済対策がニュースとして出てくれば日本株も動くだろう。FOMCでは、QE拡大が決まれば株式市場に良い材料となるが、その金融政策さえも経済対策に依存している。仮に日銀短観が良い結果だったとしても、新型コロナ感染拡大の影響を割り引いて考えないといけない。日経平均レンジは2万6300円ー2万7000円」

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