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イエレン氏、レバレッジド融資に警鐘鳴らすも規制には時間要すか

  • 超低金利や緩めの監督の下でレバレッジド融資やジャンク債は活況
  • トランプ大統領に起用されてまだ任期を残す当局者が新規則妨害も

バイデン次期米大統領が財務長官指名を発表したジャネット・イエレン前連邦準備制度理事会(FRB)議長は過去10年間近く、ウォール街の助けを借りて高リスク事業が債務負担を危険なレベルにまで積み上げているとして警告を発してきた。

  イエレン氏は2年余り前にFRBを去ってからも、一連の演説やインタビューで繰り返しこうした危険性を指摘し、「規制当局は警鐘を鳴らすべきだ」などと強調してきた。

  イエレン氏は来年の上院で指名が承認されれば財務長官に就任することになるが、このようなリスクの温床となっている市場を直ちに規制するのは困難であることを認識するかもしれないと専門家は話す。

Powell, Bernanke & Yellen Speak At ASSA 2019 Annual Meeting

ジャネット・イエレン氏

撮影: Elijah Nouvelage/Bloomberg

  その要因として挙げられるのは、金利が何年にもわたって超低水準で推移する見通しに加え、債務積み上げの大部分を演出している投資銀行やプライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社に銀行規制・監督当局の権限が及びにくい点、そして最も重要なのはトランプ大統領に起用されてまだ任期を残す当局者が新たな規則を妨害する可能性だという。

  リベラル系シンクタンク、アメリカ進歩センター(CAP)の政策アナリスト、グレッグ・ジェルジニス氏は「レバレッジド融資に対する包括的な措置は、新政権が銀行監督当局全てで政治任用者を交代させるまで待たねばならず、しばらく時間がかかるだろう」と語った。

  利益計上の見通しが怪しい企業が超低金利環境や緩めの監督に乗じて既に高水準に膨らんでいる債務残高をさらに積み上げる状況にあって、2兆8000億ドル(約292兆円)規模のレバレッジド融資やジャンク(投資不適格)債の市場は活況を呈している。

  ただ、新型コロナウイルス禍で経済の不振が長引けば、過剰債務を抱える企業の多くが支出や雇用の削減を余儀なくされ、イエレン氏の最悪の懸念が現実化しかねない。

  バイデン氏の政権移行チーム宛てにコメント要請したが、イエレン氏からの回答はなかった。

Creeping Deal Leverage

Debt load trends higher after leveraged lending guidance dropped

Source: Covenant Review

M&A-linked loans; Last data is last three months as of Nov. 16

Leveraged Lending Froth

Opportunistic loan deals surge at end of year

Bloomberg

原題:Yellen’s Crackdown on Leveraged Loan Excess Will Have to Wait(抜粋)

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