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NTT債、国内最大1兆円に需要2.4倍-旺盛な投資マネーが流入

更新日時
  • 10年債には1兆円を超える需要-主幹事のSMBC日興証券
  • 希望額は配分されず、次の照準は来週のパナソニック債と投資家

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NTTの子会社NTTファイナンスが11日、4本立て社債の発行条件を決めた。投資家の需要に応じて発行額を積み増し、発行総額は一度の起債額として国内最大の1兆円に確定した。最終需要は2兆4000億円を超え、旺盛な投資マネーが確認された。

3年債5年債7年債10年債
発行額1000億円3000億円2000億円4000億円
利率0.05%0.18%0.28%0.38%
最終需要

約1.8倍

(約1800億円)

約2.3倍

(約7000億円)

約2.6倍

(約5100億円)

約2.6倍

(約1兆500億円)

  需要が強く希望額に比べて配分はかなり少なかったと、今回債を購入したある投資家が明かす。主幹事のSMBC日興証券によると、NTTFは4本合わせた最終需要が発行額の約2.4倍に当たる2兆4400億円程度になった。2020年度の国内起債総額(約11兆7000億円)の約2割に相当する金額を単独で集めた計算になる。

  NTTFは日本格付研究所(JCR)で「AAA」と日本国債と同じ高格付けで、今回債はNTTの保証が付く。その上、当初から総額5000億円以上の発行を目指し、格付け対比で魅力的な発行条件を提示した。例えば10年債の利率は20年物国債の利回りとほぼ並ぶ水準。高格付け銘柄が高めの利率を打ち出したとあって、その影響は格付けがより低い並走銘柄にも及んだほどだ。

  発行予定額は段階的に増額され、7日の時点で1兆円に内定した。NTT広報室の荒巻優三氏は、当初は借り入れや資産の流動化など様々な調達を検討していたとした上で、需要調査を通じて「旺盛な需要が確認できたため1兆円への増額を決めた」と説明。最初から1兆円を発行できるとは思わなかったといい、「需要があったことはありがたい」と語った。

NTT Headquarters and Docomo Shops As $38 Billion Buyout Plan Is In Talks

NTT本社

  朝日ライフアセットマネジメントの辻野勝之シニアファンドマネジャーは、マーケティング期間を通じて「投資家の需要や視線が尊重された」と話す。人気化の結果、発行利率は総じて需要調査レンジの下限になったものの、投資需要のある年限の発行額を応募額に応じて増やしていったのは評価できるという。

  国内初の1兆円案件は、11月から国内市場で大型起債が相次ぐ中での登場となった。11月に総額3500億円を起債したセブン&アイ・ホールディングス債も、NTTFと同様、大幅な需要超過となった。

  足元は日本銀行による社債買い入れで中期債を中心に社債需給が引き締まりやすい環境で、通常より大きな金額を投資できる大型案件は投資家の関心を集めやすい。みずほ証券プロダクツ本部の戸高洋祐副本部長は電子メールで、最近の株価上昇で株売り・債券買いニーズがあるとみられる中、7&iHDやNTTFなど希少性のある銘柄には、通常は社債投資をしないような投資家の参加もあったとした。

  NTTは今回の調達資金をNTTドコモの完全子会社化のための資金の一部に充てる。一度の起債額としての過去最高を塗り替え、日本の社債市場に新たな1ページを加えたNTTF債。前出の投資家はNTTFの巨額起債を受けて、次の照準は早くも来週後半に総額2000億円を上限に起債するとしたパナソニック債に定まっていると言う。

  SMBC日興によると、購入投資家層は以下の通り。

中央地方
3年中央公的、生保、損保、投信投資顧問、信託、都銀等(75%)地銀、系統下部、海外含むその他諸法人(25%)
5年中央公的、生保、損保、投信投資顧問、系統上部、信託、都銀等(70%)地銀、系統下部、地方公的、海外含むその他諸法人(30%)
7年中央公的、生保、損保、投信投資顧問、系統上部、信託、都銀等(70%)地銀、系統下部、地方公的、海外含むその他諸法人(30%)
10年中央公的、生保、損保、投信投資顧問、系統上部、信託、都銀等(60%)地銀、系統下部、地方公的、海外含むその他諸法人(40%)
(全体的に加筆し、記事を更新しました)
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