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コロナ禍から復調、日本株のIPO・POは来年も活況に-大和証専務

  • 大型案件が目立ち今年の引き受け額合計は昨年実績から7割増加
  • 株価好調企業が積極的に資金調達、業績不振企業も直接市場を活用

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新型コロナウイルス禍で大きく落ち込んだ日本企業による株式関連の調達が復調している。2020年後半はソフトバンク株の売り出し日本航空ANAホールディングス公募増資などの大型案件が目立ったほか、株高で好調なテクノロジー関連企業の売り出しも出ている。大和証券の赤井雄一専務取締役は、21年も活況が続くとみている。

  ブルームバーグのデータによると、20年の日本株(不動産投資信託を含む)における新規株式公開(IPO)、上場企業株の公募・売り出し(PO)、転換社債(CB)などのエクイティリンク債の引き受け額は9日時点で計4兆200億円と、19年通年実績(2兆3426億円)から7割増えている。

  月別に見ると、緊急事態宣言下の4、5月に激減したが、株価が急回復した6月以降は復活。9月にはソフトバンクグループがファンド事業の大幅赤字による4兆5000億円の資産売却の一環で傘下ソフトバンク株を1兆2400億円相当売り出したほか、アサヒグループホールディングスが豪ビール会社買収費用の一部に充てるため新株発行などで約1500億円を調達するなど大型案件が相次いだ。

コロナ禍から復調

IPO、PO、CBなどの引き受け件数

出所:ブルームバーグ、20年12月は9日時点

注:件数の対象はクレジット付与案件

  大和証でグローバル・インベストメント・バンキング共同本部長を務める赤井氏はブルームバーグとのインタビューで、当初、PO市場はコロナ禍の影響で債券資本市場(DCM)、IPOに比べて回復が遅れるとみていたが「非常に早く復調している」と指摘。

  理由として、株高を背景に、9月に海外で新株を売り出したネットショップ開設などを手掛けるBASEなど特に株価が好調な企業が積極的に資金を調達しようとしているほか、コロナ禍で業績不振の企業の中にも、借り入れを減らして一部直接市場に切り替えることなどで財務体質の改善を図る動きが出ているとみる。株高は続いており、来年も今年以上の活況が続きそうだと見通した。

  20年の日本株関連引き受けランキング(金額ベース)は、9日時点で三井住友フィナンシャルグループが首位、これまで18年連続首位の野村ホールディングスが2位、大和証券グループ本社が3位となっている。うち、ソフトバンクや日本航空などの大型案件で主幹事を務めた大和証は19年通年5位から順位を上げそうだ。

  大和証は5、6年前からIPO業務の強化に着手。赤井氏は「テクノロジー関連など予備軍の未上場会社への取り組みを強化した」と説明。人員も大幅に増やし、10月には案件獲得を目指す企業公開部、公開の実務を担当する公開引受部にそれぞれ担当部を追加し、合計で4部から6部へと拡大した。

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