, コンテンツにスキップする

存在感増すデイトレーダー、ネット証券で度重なる取引障害に怒り

  • インタラクティブ・ブローカーズで7日に深刻な不具合が発生
  • 個人の取引はコロナ禍で急増、今や米株式注文の20%占める

トラブルはニューヨーク証券取引所から北西約9マイル(14キロメートル)離れた場所にある普通の低層の建物から始まった。

  そこで、米金融システムの大事なデータが詰め込まれたハードウエアの重要部分で不具合が生じた。送電網の一角で電線が切断されたように、その故障は全米の投資家層にとって停電のようなものとなった。怒ったトレーダーはオンライン取引プラットフォーム大手インタラクティブ・ブローカーズのアカウントが利用できないことに気付いた。

ネット証券インタラクティブで深刻な不具合-ロビンフッドも障害

  ニュージャージー州でのシステム不具合に端を発し、インタラクティブ・ブローカーズが問題の特定・復旧を懸命に進めたこの7日の出来事は、個人がかつてないほど市場に参加する中で、取引システムへの緊張が新たな形で拡大しつつあることを明確に示した。

  個人の取引は新型コロナウイルス感染拡大に伴う変化で急増し、今や米株式注文の20%を占める。ブルームバーグ・インテリジェンスの調査によると、42兆ドル(約4400兆円)の市場でこの割合がわずか1年で5ポイント上昇したことになる。

  インタラクティブ・ブローカーズのミラン・ガリク最高経営責任者(CEO)は「システムはとりわけ、われわれが経験したような技術的不備の可能性を最小限にとどめる設計だったが、きょうは想定されたように機能しなかった」と説明し、障害について顧客に書面で謝罪した。

  システム障害はリテール証券会社にとって初めてではないが、今年の取引好調を背景にその影響はより広範に及んだ。インタラクティブ・ブローカーズでは11月末時点のアカウント数が100万を超え、前年から52%増加。1日当たりの取引件数平均は7-9月(第3四半期)に過去最高の180万件と、前年同期の2倍強に上った。

  事情に詳しい関係者によると、障害の原因はニュージャージー州セコーカスにあるデータセンター内のハードウエアの問題だった。

  ウォール街でも根幹となるシステムが時折発生する障害の影響を受けやすい。証券取引所でも同様の事態に見舞われることがあるが、バックアップがあるほか、一部の取引所は市場への影響を通常阻止する。

  しかし自分のパソコンや電話での瞬時の取引を想定してきた素人の投資家にとってシステム障害は打撃で、高くつく可能性がある。

  ニューヨーク時間7日午前11時ごろに取引システムにアクセスできなくなったインタラクティブ・ブローカーズのユーザー、デール・ヘイズさん(42)は「腹が立つ話だ」と語った。システムは午後3時ごろまで再開せず、その後もさらに3回ダウンしたという。

  「われわれはロビンフッドやTDアメリトレード、シュワブでシステム障害を経験してきた」とした上で、「それが起きるたびに顧客は離れる。顧客は怒りを覚え、問題が続けば顧客はどこか別のところに行く」と話した。

原題:Day Traders Pile In, Trading Systems Groan and Rage Ensues (1)(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE