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ウォール街も注目、シティ9億ドル誤送金した当事者が裁判で今週証言

  • 戻らない5億ドル余りを回収するためマンハッタン連邦地裁で係争中
  • 債権者勝利なら内部統制不備に伴う過失を裁判所が救済しない前例に

アロキア・ラージ氏が問題を起こしたと知ったのは、ニューヨーク市場の通常取引がちょうど始まったばかりの時間帯だった。

  シティグループ傘下のシティバンクは、米化粧品メーカー、レブロン向けの融資に関係する事務を代行しており、ラージ氏は、債権者グループへの定期的な利払いのチェックをシティのリテール部門からインドで請け負っていた。しかし、残りの元本全額を債権者の一部に誤って送金したことに同氏は突然気付いた。

  ラージ氏の監督責任者は、北米融資業務トップに対し、「悪いニュースです」と8月12日にチャットで報告した。実際のところ9億ドル(約940億円)相当の悪いニュースだった。

  ブリッジ・キャピタル・マネジメントHPSインベストメント・パートナーズシンフォニー・アセット・マネジメントを含む資産運用会社から戻らない5億ドル余りを回収するため、シティはマンハッタンのニューヨーク州南部地区連邦地裁に提訴し係争中だが、ラージ氏がオンラインで今週証言を予定し、ウォール街の注目を集めそうだ。

  コロンビア大学ロースクールのエリック・タリー教授(会社法)は、シティバンクには「かなり確固たる言い分があるが、少しのリスクもないとそれほどはっきりしているわけではない」と述べ、受け取る権利がある金を受け取ったという債権者側の論点に左右される可能性が高いとの見解を示した。

  タリー教授はその上で、債権者側が勝利すれば、内部統制の不備のために犯した過失を裁判所に救済させることはできないことを意味し、大手商業銀行への警告になる可能性があると指摘した。

原題:Bank Error in Your Favor: Citi’s Fight to Reclaim $900 Million(抜粋)

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