【米国市況】株下落、新型コロナ感染急増で-ポンドは下げ幅縮小
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7日の米株式相場は下落。新型コロナウイルス感染が全米で広がっていることから、さらなる行動制限措置が導入されるとの警戒が強まった。
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S&P500種株価指数はエネルギー株や不動産株、金融銘柄の売りに押され、最高値から反落。インテルが安い。アップルが新たな「Mac(マック)」用プロセッサーを2021年にも投入する計画だと伝わったことが響いた。オンライン取引プラットフォーム大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループは、同社のデータ保管システムで「深刻な不具合」が発生していると明らかにしたあと、売り込まれた。
一方、ナスダック100指数は9営業日続伸と、過去1年弱で最長の連続高。ボーイングも上昇。UBSグループが同社の買いを勧めた。
S&P500種は前週末比0.2%安の3691.96。ダウ工業株30種平均は148.47ドル(0.5%)安の30069.79ドル。ナスダック総合指数は0.5%上昇。ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.92%。
米国では新型コロナによる死者数の7日間平均が、第1波のピークだった4月の水準に迫っている。カリフォルニアやニューヨーク、ペンシルベニアなどの各州では入院患者の増加も懸念されている。米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は、新型コロナの感染という点で、クリスマスシーズンは11月下旬の感謝祭よりも悪い状況になる恐れがあると警告した。
一方、米共和、民主両党の交渉担当者は、包括的歳出法案と新型コロナウイルス対応の追加経済対策の両方で合意に達するのに苦慮している。両党議員は11日夜としていた法案可決期限を延長する方向だ。
シット・フィクスト・インカム・アドバイザーズのポートフォリオマネジャー、ブライス・ドーティ氏は「市場は基本的に、それがまとまると想定している」と指摘。「今はいかなる後退でも市場は脆弱(ぜいじゃく)になる。法案の可決は織り込み済みだからだ」と述べた。

外国為替市場ではポンドが下げ幅を縮小。ジョンソン英首相とフォンデアライエン欧州委員長が通商交渉を巡る行き詰まり打開を目指し、数日中に対面で会談することで合意した。ドル指数は5営業ぶりの上昇。
ポンドは対ドルで0.5%安の1ポンド=1.3380ドル。一時は1.6%下げていた。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%上昇。ドルは対円では0.1%安の1ドル=104円05銭。ユーロは対ドルで0.1%安の1ユーロ=1.2109ドル。
ニューヨーク原油先物相場は4営業日ぶりに下落。新型コロナ感染再拡大による短期的な需要リスクへの警戒が、ワクチンでの進展を巡る楽観を曇らせた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物1月限は、前日比50セント(1.1%)安の1バレル=45.76ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント2月限は46セント安の48.79ドル。
ニューヨーク金相場は反発。スポット相場はここ5営業日で4日目の上昇。ドルの伸び悩みに加え、米経済対策を巡る進展の兆しや英EU通商交渉が決裂するとの懸念が背景にある。
ニューヨーク時間午後2時32分現在、金スポット価格は1オンス=1859.61ドル。一時は1.6%上昇する場面もあった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は1.4%高の1866ドルで終了した。
原題:Stocks Drop Amid Virus Surge; Pound Trims Decline: Markets Wrap(抜粋)
GBP Pares Loss as EU, U.K. Agree to Continue Talks: Inside G-10(抜粋)
Oil Falls With Broader Market Selloff as Virus Weighs on Demand(抜粋)
Gold Advances on U.S. Stimulus Outlook, Concerns Over Brexit(抜粋)