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日鉄副社長:国内で自動車鋼板向け電炉新設の可能性もー原料多様化へ

  • コロナ影響からの回復は「想定以上」ー中国の旺盛な需要などが背景
  • 需要回復で一時停止中の高炉1基を1月めどに稼働再開ー鹿島地区

日本製鉄の宮本勝弘副社長は、国内で自動車用鋼板などの高級鋼を生産する電炉を新設する可能性があることを明らかにした。同社は米国でも欧州鉄鋼大手のアルセロール・ミタルと共同で電炉の新設を検討、原料の多様化や投資コストの抑制にもつなげたい考えだ。

  電炉は鉄鉱石と石炭を原料に鉄鋼を生産する高炉と違い、鉄スクラップを原料として再利用された鉄を生産する。高炉に比べ生産規模が非常に小さく、建設コストも安い。

  宮本副社長は3日のインタビューで、国内では電気料金が高いため電炉の生産コストが高くなるなど課題があると指摘。コストに見合う高張力鋼板(ハイテン)など高級鋼を国内でも生産していくことは「十分あり得る」と述べた。

  日鉄ではすでに、兵庫県姫路市の製鉄所に電炉を建設中で、22年の稼動を予定している。電気自動車(EV)用モーターなどに使われる電磁鋼板や自動車鋼板を生産する。

  足元の事業環境について、新型コロナウイルスの感染拡大で急速に冷え込んだ鉄鋼需要が「想定以上に回復している」と述べた。自動車生産が世界的に回復し、中国の旺盛な需要に支えられアジア市場の需給が引き締まってきていることが背景にあるとしている。

  同社は4日、茨城県鹿嶋市の製鉄所の一時停止中だった高炉1基を1月下旬をめどに再稼働すると発表した。 

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