米雇用者数、11月は24.5万人増に急減速-感染拡大で回復抑制
Reade Pickert米労働市場の回復ペースは11月に著しく減速した。新型コロナウイルスの感染急増で労働者が打撃を受け、広範な景気回復が抑制されていることが示唆された。
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非農業部門雇用者の数字には、国勢調査のために臨時雇用されていた労働者の減少(9万3000人)が一部反映されている。

11月は、より少数の業界に雇用が集中する傾向が見られた。このホリデーシーズンにおけるオンラインショッピングへのシフトが大きく影響している。
運輸・倉庫の雇用者数は14万5000人増と、1997年以来の大幅な伸び。一方、小売りは3万4700人減。一部セクターでこの時期に合わせた採用が例年より少ないことを映す。

娯楽・ホスピタリティーは3万1000人増(前月は27万人増)。一方、製造業や建設、専門職・ビジネスサービス、ヘルスケアなどさまざまなセクターで雇用の伸びは鈍化した。
雇用は新型コロナ流行以前の水準を980万人下回っており、多くの米国民が3-4月に失業して以降、職に就けていない状況だ。
27週間以上にわたって職探しをしている長期失業者は38万5000人増えて390万人と、2013年以来の高水準。失業者総数の3割余りを占める。
オックスフォード・エコノミクスのグレゴリー・ダコ氏は、「景気回復の重要な局面に入る中、勢い鈍化が示唆された。コロナの状況は急速に悪化している」と指摘。「12月に入り、これはかなり気掛かりだ。われわれが、何よりも政策当局者が注視すべき点だ」と述べた。
25ー54歳の働き盛りの男性の労働参加率は0.5ポイント低下の87.4%と、5月以来の低水準。同女性の参加率は0.1ポイント低下した。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:U.S. Jobs Recovery Slows as Virus Rages, Boosting Aid Chances(抜粋)