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新型コロナワクチンの副作用で医療現場スタッフの不足招くリスクも

  • 臨床試験参加者の一部に発熱や悪寒、頭痛、関節痛などの副作用
  • 医療機関はスタッフ配置調整や勤務シフト終了後の接種を計画

新型コロナウイルス感染症(COVID19)のワクチン接種による副作用は発熱や悪寒、頭痛や関節痛などがあり、副作用が生じた場合に医師や看護師の一部が勤務できなくなる恐れがある。

  米食品医薬品局(FDA)から緊急使用許可(EUA)が出れば、ファイザーモデルナのワクチンが数週間程度で出荷開始となる可能性があり、医療機関は病院の主要スタッフへのワクチン接種を準備している。

  今週には米疾病対策センター(CDC)の諮問委員会が医療従事者と長期療養施設入居者の接種を優先するよう勧告した。COVIDトラッキング・プロジェクトのデータによれば、米国では2日時点で10万人余りが新型コロナ感染により入院中で、病院側にとっては医療従事者のワクチン接種に伴いスタッフ勤務スケジュールで重大な問題が生じる恐れもある。

  医療スタッフはワクチン接種のため職場を離れ、予防接種の診療所に向かう必要がある。副作用が生じた場合、主要スタッフが数日間職場を離れる可能性もある。こうした状況を乗り越えるため、スタッフの勤務スケジュールをずらして対応する病院もあるほか、勤務シフトが終わり数日の休みに入る前にスタッフにワクチン接種することを模索する医療機関もある。

  マサチューセッツ総合病院の緊急時対応の幹部を務めるポール・ビディンガー氏は、ファイザーとモデルナの大規模な後期臨床試験からの十分なデータを見なければ、この先のことを見通しにくいと話す。

  両社はまだ臨床試験結果を十分に公表してはいないものの、最近の記者発表資料で開示したこれまでの試験結果には一定の安全性プロフィルが示されている。

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テキサス州ヒューストンの病院の新型コロナ患者集中治療室で治療に当たる医療スタッフ(11月8日)

写真家:中村ゴー/ブルームバーグ

  ファイザーと同社のパートナー、独ビオンテックは11月18日、後期臨床試験では重大な安全上の懸念は観察されなかったと報告。2回ワクチン接種を受けた参加者のうち、3.8%が倦怠(けんたい)感を、2%が頭痛を経験。比較的高齢の参加者は有害事象の報告が少なく軽度だった。それより前の試験では軽度から中等度の発熱が確認された

  一方、モデルナは11月16日、後期の臨床試験でも重大な安全上の懸念は確認されなかったと発表。軽度から中等度の副作用として倦怠感(9.7%)、筋肉や関節の痛み(5.2%)、頭痛(4.5%)、注射部位の痛み(2.7%)があった。副作用は2回接種のうち2回目の後に発生する方が一般的だったという。

  バンダービルト大学のワクチン研究プログラムのディレクター、バディー・クリーチ氏は3日、「予想外の症状は見られないことにわれわれはとても安心している。副作用はわれわれが使用する他のワクチンでも一般的なものだ」と指摘。「全員に発熱や悪寒が生じるわけではない」ことを忘れないでほしいと語った。

原題:
Vaccines’ Side Effects Risk Sidelining Health Workers Amid Surge(抜粋)

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