バイデン氏、対中関税第一弾は直ちには撤廃せず-NYTに語る
Lucille Liu-
知財窃取など中国の「悪い慣行」に対処したい-バイデン氏
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「欧米関係の修復」を呼び掛け-EU外交安全保障上級代表

バイデン次期米大統領
Photographer: CHANDAN KHANNA/AFP
バイデン次期米大統領
バイデン次期米大統領は、米国の対中政策について主要同盟国と全面的な検証を行う間は中国との第1段階の貿易合意を維持する方針だ。米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)のコラムニスト、トーマス・フリードマン氏に語った内容を同紙が伝えた。
バイデン氏はトランプ政権が中国と今年交わした貿易合意について、直ちには撤廃しない考えを示した。「私は直ちには動かない。関税についても同じことが言える」と語り、「自分の選択肢については先入観を抱かせない」とした。
バイデン氏は「一貫した戦略を策定できるよう」にするため、まずは第1段階の貿易合意を全面検証し、アジア・欧州の伝統的な同盟国と意見交換すると述べた。
欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表はバイデン次期政権下での「欧米関係の修復」を呼び掛け、「あらゆるテーマ、あらゆる問題で全てが改善されることを望む」とした上で、「より良いパートナーシップを構築することができると期待している」とブリュッセルで記者団に語った。
Pace of Purchases Slowed
China’s imports from the U.S. less than half of 2020's target by October
Source: Bloomberg calculations based on official Chinese data
中国外務省はバイデン氏の発言についてこれまでの見解を繰り返した。同省の華春瑩報道官は北京で2日開いた定例記者会見で、米国との貿易を巡る対立の解消には両国が互いを尊重することが求められると述べた。
バイデン氏は「知的財産の窃取や製品のダンピング(不当廉売)、違法な企業補助金」、米企業から中国勢への「テクノロジー移転」強制を含めた中国の「悪い慣行」に対処したいとも話した。
原題:Biden Offers Transatlantic Embrace to EU’s Already Open Arms (2)(抜粋)