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クオンツ先駆者がトレンド追随投資の危機に挑む

1980年代にクオンツヘッジファンドの先駆者だったマーティン・リュック氏は現在、金融先物のトレンドに追随して投資する商品投資顧問業者(CTA)の世界で新たな存続の危機に直面している。

  ソシエテ・ジェネラルの指数によるとCTAは今年2%のマイナスと、10年超にわたり不振が続いている。リュック氏(59)のアスペクト・キャピタルの「ダイバーシファイド・トレンズ」ファンドは11%のマイナス。

  「ヘッジファンド運用者が一貫して2桁台のプラスリターンを出せると期待するのは、非現実的だと思う」と同氏はロンドンからの電話インタビューで述べた。

  リュック氏はヘッジファンド会社マン・グループのクオンツ投資部門となったAHLの共同創業者の1人。クオンツ投資の先駆者が期待を切り下げていることは、市場の大きな変化を浮き彫りにする。

CTAs have lagged other hedge funds and stock benchmarks

  今日、ほぼ全てのCTAが苦戦している。懐疑論者の一部は、トレンド追随の取引の参加者が多くなり過ぎた結果だと主張する。CTAの厳格なルールは記録的な低ボラティリティーの中で時々大きく変動する市場を制御しきれないという説明もある。

  「ポートフォリオは通常、いずれの方向の急激な変動に対してもエクスポージャーが過剰かまたは過小であるため、鋭角的な体制変化に対応するのは難しい」とリュック氏は述べた。

  クオンツファンドが利益を上げるためにはある程度のボラティリティーが必要だが、ファンドの多くは中期的な見通しに基づいているため予想外のトレンド反転には翻弄される。S&P500種株価指数は2月後半から急激に下落したが、その後にわずか3カ月で40%上昇した。CTAはその株価上昇へのエクスポージャーが足りなかった。

  今日の市場の傾向を踏まえ、アスペクトは低ボラティリティーの時期にも1つのトレンドへの賭けをあまり大きくしないようにしている。また、1-2週間しか続かない短期のトレンドに対しても反応するようにし、中期のシグナルに基づく配分は減らしたという。

  「トレンドの調査とあらゆるモデルの改良で立ち止まっていることはできない」とリュック氏は述べた。

原題:
A Quant Pioneer Fights the Latest Crisis in Trend Following (1)(抜粋)

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