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【日本株週間展望】一進一退、景気実態を確認-ワクチン開発注視

  • 米国でISM製造業や雇用統計、中国でPMIなど重要指標相次ぐ
  • 英アストラゼネカは追加試験の可能性、米金融政策期待は下支え

12月1週(11月30日ー12月4日)の日本株は高値圏で一進一退となる見込み。新型コロナウイルスのワクチン開発や米金融政策の行方をにらみながら、米中の重要経済指標で足元の景気実態を確認することになりそう。

  米国では1日に11月の米供給管理協会(ISM)製造業景況指数、3日にISM非製造業景況指数、4日は雇用統計が公表される。市場予想はISMの製造業が57.6(前月59.3)、非製造業は56(同56.6)、雇用統計における非農業部門雇用者数は50万人増(同63万8000人増)。中国では30日に11月の製造業購買担当者指数(PMI)が予定され、51.5(同51.4)の見込み。

  米国では11月に新型コロナの感染が拡大しており、景況感の改善は一服しやすい。また、英アストラゼネカで世界的試験実施の可能性が出るなど、ワクチン開発に伴う動きも継続している。ワクチンへの期待が後押しして内外株価は高値圏にあることから、実体経済の足取りの鈍さやワクチンの有効性などが意識されれば上値がやや重くなる。国内でのコロナ感染が一段と深刻化すれば、国内景気の不透明感も高まりそう。

  ただ、米経済の停滞は過剰流動性への期待を高める一面もある。11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合では、債券購入の戦略についてさらなるガイダンスを示すことが議論されていた。12月会合が接近する中で下値も限定されそうだ。このほか、1日は経済協力開発機構(OECD)の経済見通し、国内では30日に10月の鉱工業生産が予定される。4週のTOPIXは週間で3.4%高と、4週連続の上昇。

《市場関係者の見方》

ニッセイアセットマネジメント運用企画部の松波俊哉チーフ・アナリスト

  「手掛かり材料が乏しく、高値圏でのもみ合いだろう。現在の株価はワクチンによる経済正常化期待を過剰に織り込んでいる。ワクチン効果に関する精査が進む中で、その結果次第で株価が上下する可能性がある。米ISM非製造業が悪化すれば、景気の不透明感から株価が下向きになりそう。もっとも、何かあれば米金融当局が株価をサポートすることを市場は見越している。下げた場面は結果的に良い買い場になるだけだ。もし中国の指標が強ければ日本株にとってポジティブ材料になる」

岡三アセットマネジメントの前野達志シニアストラテジスト

  「日経平均株価は11月だけで3000円以上の上げ幅となっており、ここまでの上昇スピードは続かないだろう。中長期的に見れば年内にワクチンの接種が始まる期待や、2021年には景気や企業業績が回復するとの期待が続いているが、合理的な説明ができないほど上昇している。米指標ではISM製造業が注目され、10月ほどの回復が維持できなければコロナ感染第3波の悪影響が意識されて相場に重し。日経平均の予想レンジは2万6000円から2万7000円」

4週連続で上昇
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