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バイデン政権の次期国連大使人事、ベテラン起用で外交官の士気高揚へ

  • トーマス・グリーンフィールド氏、4大陸で外交経験あるベテラン
  • 出身地ルイジアナ州の名物料理で親睦深める「ガンボ外交」展開へ

バイデン次期米大統領が国連大使に指名したリンダ・トーマス・グリーンフィールド氏は1994年に外交任務でルワンダに滞在した際、銃口を突きつけられた経験がある。「生気のない目をした若い男」に人違いであることを説明しながら、自分が冷静に見えるように全力を尽くしたという。

  米国のベテラン外交官の1人であるトーマス・グリーンフィールド氏は後にTEDトークで「誤解しないでほしい。私は怖かったが、パニックにはならなかった」と振り返った。男が狙っていたツチ族の女性はその年の大虐殺で犠牲になった数十万人の1人だった。

  そんなぞっとする経験から26年。トーマス・グリーンフィールド氏は上院の指名承認公聴会に向けて近く準備を進める。頼りにするのは4大陸で積んだ外交経験だ。ジャマイカとナイジェリア、スイス、パキスタンで国務省の任務を遂行したほか、アフリカ問題担当の国務次官補も務めた。

  トランプ大統領やティラーソン前国務長官、ポンペオ現国務長官らがここ4年間に「米国第一主義」を掲げた後、トーマス・グリーンフィールド氏が国連大使に指名されたことは伝統的な外交が復活し、対立より協力を図る方針を示す明白なシグナルだ。影響力が低下していたキャリア組外交官への信任投票でもある。

  トーマス・グリーンフィールド氏は24日、バイデン氏が外交政策チームを紹介した際、「米国と多国間主義、外交が戻ってくる」と表明した。

Assistant Secretary Of State for the U.S. Bureau Of African Affairs Linda Thomas-Greenfield Interview

リンダ・トーマス・グリーンフィールド氏

ガンボ外交

  ルイジアナ州出身のトーマス・グリーンフィールド氏(67)は8人兄弟の長子として育ち、子供時代は人種別学校にバス通学した。父は小学校3年生までしか学校に通わず、母も8年間教育を受けただけだが、自身はルイジアナ州立大学に進学。学生や教職員からのハラスメントや差別も経験したと関係者は述べている。

  同氏はバイデン政権で最高位の黒人当局者の1人となる見通し。世界各地の赴任先で出身地ルイジアナ州の名物料理ガンボを振る舞って人々と親睦を図った経験を持つ同氏は24日、国連大使としても「ガンボ外交」を展開する意欲を見せた。

原題:
Biden’s UN Pick Boosts Morale for Diplomats Trump Sidelined (1)(抜粋)

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