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IMFとG20が警告、世界経済に回復腰折れリスク-感染再拡大で

更新日時
  • 刺激策を拙速に引き揚げることのないよう配慮すべきだと強調
  • G20、あらゆる可能な手段を継続して使う決意-コミュニケ草案

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国際通貨基金(IMF)と20カ国・地域(G20)は、今年の経済はリセッション(景気後退)からの回復に腰折れのリスクがあり、新型コロナウイルスの感染再拡大によって市民生活や企業活動に新たな制限措置が課されている中で回復軌道を外れる可能性があると警告した。

  IMFとG20は今月21、22両日にオンライン形式で開催されるG20首脳会議を前に警鐘を鳴らした。IMFは新型コロナワクチン開発の進展に言及した一方で、資産価格の上昇は実体経済との乖離(かいり)を示唆しており、金融安定に脅威をもたらす可能性があるとの認識を示した。

  IMF当局者は19日発表のリポートで、「世界的な経済活動は6月以降に加速した一方で、回復の勢いが失われている可能性があり、現在の危機が深くて不均等な傷痕を残す公算が大きいことを示す兆候がある」と指摘。「不確実性とリスクは極めて高い」としている。

Crash in Economic Activity

Alternative, high-frequency data show the downtrend is particularly strong in Europe

Source: Bloomberg Economics, Google, Moovitapp.com, German Statistical Office, BloombergNEF, Indeed.com, Shoppertrak.com, Opportunity Insights

Note: Jan. 8 = 100

  英国やドイツ、フランスのほか米国やオーストラリアの一部などでも、感染拡大予防策として移動や企業活動に再度制限措置を設けている。前回のロックダウン(都市封鎖)ほど厳格ではないものの、経済成長には打撃を及ぼしている。

  ブルームバーグが確認したコミュニケ草案によれば、G20は「回復には起伏があり、高い不確実性を伴い、強い下方リスクにさらされている。そうしたリスクの一部は複数の国で見られる新型コロナ感染再拡大に起因している」と指摘。「人々の生活や雇用、所得を守り、世界の景気回復を支援し、金融システムの強じん性を強化するために必要な限り、利用可能なあらゆる政策手段を引き続き使用していく決意だ」と表明した。最終的なコミュニケの文言は、G20会合後に変更される可能性がある。

  IMFのゲオルギエワ専務理事はブログへの投稿で、「各国は新型コロナ感染症(COVID19)危機の深みから這(は)い上がり始めた。しかし、多くの国々での感染再拡大は、こうした回復がいかに困難かつ不確実なものであるかを浮き彫りにした」とコメントした。

2020 GDP Forecast

Source: International Monetary Fund

  IMFはさらに、政策支援を拙速に引き揚げることがないよう各国政府と中央銀行は配慮するべきだとも指摘した。

  専務理事はまた、一部の国の場合、来年にかけて現在の予算措置よりも財政支援を拡大する余地があるとし、家計への現金給付や失業手当の拡充といった頼みの綱の終了がもたらす危険に警鐘を鳴らした。

  新型コロナ感染抑制が進んだ段階で各国が成長を支援するインフラ投資に同時に取り組めば、大きな国内総生産(GDP)押し上げ効果が期待できるとのIMFの新たな研究成果を挙げて、G20諸国・地域にその準備を呼び掛けた。

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Daily infections near 600,000 with average death toll of almost 10,000

原題:IMF, G-20 Warn Recovery May Be Derailed, Risks Still Very High(抜粋)

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