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中国、国際的な監視リスト作成か-香港と台湾の活動家は警戒呼び掛け

  • 香港国安法、台湾独立派も標的としている-香港以外での活動も対象
  • 活動家を狙う取り組み拡大で国際的な同盟関係使う可能性との指摘も

中国が「分離主義者」の国際的な監視リストを作成していると報じられ、台湾と香港の活動家が警戒を呼び掛けている。  

  中国系香港紙の大公報は今週、中国当局が台湾独立を目指す「頑迷分子」のリスト化を進めており、対象には台湾内外の活動家や資金面の支援者が含まれる可能性があると報道。中国政府が出先機関の香港連絡弁公室を通じて関与している出版物の1つである大公報は、複数の当局者からの情報を引用したが、氏名は明らかにしていない。

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  国営テレビの深圳衛視は週末、6月末に施行された香港国家安全維持法(国安法)によって国家分裂は犯罪になったとの論評を放送した。台湾独立派も標的とする国安法には、香港の永住権を持たない者による香港以外での場所の活動にも適用されるとの条項もある。

  共産党系の新聞、環球時報は今週、リストに掲載された人物は「香港とマカオ、中国本土にもはや足を踏み入れることができなくなり、他の国・地域を訪れることも非常に危険になる」との論説を掲載。「つまりこのリストは頭上にずっとあるがいつ落ちてくるか分からない『ダモクレスの剣』になる」とコメントした。

  国安法施行前に香港からロンドンに逃れた羅冠聡・元立法会(議会)議員の(27)は「確実にこのリストは白色テロのレベルを強め、香港と台湾、そしてそれ以外の場所にもう行こうとするなという香港と台湾の人々に対する脅しのシグナルになる」と述べた。

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羅冠聡氏

写真家:トビアスシュワルツ/ AFP /ゲッティイメージズ

  中国国務院台湾事務弁公室の朱鳳蓮報道官は18日、台湾独立派の「頑迷分子」や資金面の支援者への厳しい取り締まりは、大多数の台湾住民を守ることを目的とした措置だと主張したが、中国当局が台湾独立派の監視リストを作成しているかどうかについては明らかにしなかった。

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  中国の外交政策に詳しいオーストラリア国立大学のリサーチフェロー、シアオユ・ルー氏は、人権侵害に関与した外国の当局者に制裁を科す広範な権限を米政府に与える「グローバル・マグニツキー法」のように中国が国外で権限を行使しようとしている可能性があると分析。「中国は現在、人権問題を巡り世界的な圧力に直面しているが、同時にグローバルな影響力も有しており、台湾の活動家と政治家を標的とする取り組みを拡大するために国際的な同盟関係を使いたいと考えている」と語った。

  環球時報の論説で名指しされた台湾の蘇貞昌行政院長(首相)は17日、「軍事力に屈することなく」台湾と住民を守っていくと記者団に述べた。台湾当局の調査では、台湾に住む約2300万人のうち4分の1程度がいずれかの時点での中国との正式な分離を支持しており、台湾独立派のリストに理論的には数百万人が含まれ得るということになる。

原題:Taiwan, Hong Kong Activists Alarmed Over China Watch List、China Calls Taiwan Independence Activists “Intolerable”(抜粋)

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