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【先週の新興国市場】ワクチン期待で上昇-コロナ感染急増が上値抑制

  • メキシコ中銀は金利据え置き、トルコは明確なガイダンス提供表明
  • トランプ大統領、一部中国企業への投資禁止へ

新興国の株式と通貨はいずれも2週連続の上昇。新型コロナウイルスのワクチン候補に関するニュースを好感、米大統領選の結果をきっかけとした楽観がさらに強まった。ただ、世界的なコロナ感染者数の急増を背景に相場は伸び悩んだ。世界の主要中銀首脳3人はワクチンについて、パンデミック(世界的大流行)がもたらす経済的苦境に終止符を打つわけではないと警鐘を鳴らした

  11月13日終了週の主なニュースは以下の通り。

ハイライト

  • 米ファイザーがドイツのビオンテックと開発している新型コロナワクチン候補は、90%を超える確率で感染を防いだ。暫定結果が示した。米食品医薬品局(FDA)は米イーライリリーのモノクローナル抗体医薬について、緊急使用許可(EUA)を付与した
  • 米大統領選で勝利宣言した民主党バイデン氏は、政権移行に向けた作業を開始し、新型コロナ感染拡大を抑える計画を準備するなど、次期大統領としての動きを進めている。トランプ氏が大統領選敗北を認めないことついては、「恥ずかしいことだ」との考えを示した
  • トランプ米政権は追加景気対策の交渉から距離を置きつつあると、事情に詳しい関係者2人が明らかにした。民主党のペロシ下院議長との協議の再開を、マコネル共和党上院院内総務に委ねているという
  • トランプ大統領は中国人民解放軍に所有ないし管理されていると判断された中国企業に米投資会社などが投資するのを禁じる大統領令に署名した。
  • トルコ中央銀行のアーバル新総裁は金融政策についてより明確なガイダンスを提供すると表明した。金融機関関係者とのやり取りを直接知る複数の関係者が明らかにした
  • メキシコ銀行(中央銀行)は政策金利を4.25%に据え置くことを決めた。これにより過去最長となっていた金融緩和サイクルが停止された格好となった。市場では利下げが見込まれていたため、予想外の結果となった
  • 新興国市場に投資する上場投資信託(ETF)には6日終了週に、10カ月ぶりとなる大量の資金が流入した。米大統領選で民主党候補のバイデン前副大統領が勝利を確実にしたことで、リスク資産への投資意欲が高まった
資産別指数(ニューヨーク時間午後4時20分現在)週間
MSCI新興市場指数+1.0%
MSCI新興国通貨指数+0.1%
ブルームバーグ・バークレイズ新興市場の自国通貨建て指数 (12日まで)-0.01%

アジア:

  • 中国のテクノロジー銘柄が2日間にわたって香港市場で下落。中国当局が国内インターネット業界に対する監督強化に乗り出したことが嫌気された。2000億ドルを超える時価総額が失われた
  • マレーシアの7-9月(第3四半期)の国内総生産(GDP)は前年同期比2.7%減少した。ブルームバーグが調査したエコノミストの予想は4%減だった。4-6月(第2四半期)GDPは前年同期比17.1%減。7-9月のGDPは前期比では18.2%増(予想は16%増)
  • フィリピンの7-9月のGDPは前年同期比11.5%減少した。4-6月のマイナス16.9%(改定)から若干持ち直したが、エコノミストの予想中央値(9.6%減)よりマイナス幅は大きくなった。7-9月のGDPは前期比では8%増。予想は8.9%増だった

EMEA:

  • トルコ資産が11日に上昇した。エルドアン大統領が新たな中央銀行総裁と財務相への支持を表明したことで、市場が求めていた大幅な利上げが実現する可能性が示唆された
  • 格付け会社フィッチ・レーティングスはサウジアラビアの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ(弱含み)」に引き下げた。新型コロナのパンデミック(世界的大流行)と原油価格の下落が財政を圧迫していることを理由として挙げた

中南米:

  • ペルー議会は汚職疑惑を巡り、ビスカラ大統領の罷免を賛成多数で可決した。深刻な不況からの回復途上にある同国は予想外の大統領失職で政治危機に陥る恐れがある。大統領は国民向け演説で、法的な異議申し立ては行わないと表明
  • ブラジルのゲジス経済相は、仮に新型コロナ感染第2波への対応が必要となるとしても、そのための財政出動は今年ほど大きくはならないとの見通しを示した
今後のデータと経済リリース:
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原題:EM Review: Vaccine-Led Rally Eased as Infection Numbers Surged(抜粋)

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