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国内企業業績のアナリスト予想上振れ、海外資金の流入期待を高める

  • 東証1部企業の1株当たり利益、アナリスト予想を3割上振れ
  • 景気回復と企業の改革で海外投資家にとって魅力増す-ゴールドマン

日本企業の直近四半期の業績は、アナリスト予想を大幅に上回った。これまで大幅に売り越してきた海外投資家にとって、日本株に再び投資する魅力が増しているとゴールドマン・サックス証券などは分析している。

  ブルームバーグがまとめたデータによると、一部の大手金融機関を除く大部分の東証1部上場企業が決算を発表した12日時点で、直近四半期の1株当たり利益は全体でアナリスト予想を34%上回った。これは2017年最後の四半期以来の大幅な上振れとなる。同期間のS&P500銘柄は17%の上振れ、MSCI ACアジア・パシフィックインデックス銘柄は6%の上振れにとどまり、日本企業の回復は顕著だ。

Big Beat

Japan earnings exceed estimates by most since late 2017

Data compiled by Bloomberg

Note: Quarterly company earnings per share vs average analyst estimates (aggregate) for fiscal years ended March 31

  ゴールドマン・サックス証券のキャシー・松井氏らは10日付のリポートで、前年同期比で大幅な減収減益にもかかわらず、第2四半期の業績はコンセンサス予想を大幅に上回ったと評価。特に自動車や機械などの景気敏感業種ではポジティブサプライズがネガティブサプライズを上回っていると指摘した。

  トヨタ自動車とホンダは、アナリストの四半期業績予想を大幅に上回る決算を示した。さらに、通期業績予想を倍以上に引き上げたことからも、自動車産業がコロナウイルス問題の混乱から強く回復していることが確認できた。小松製作所やクボタなどの機械株も同様にアナリスト予想を大きく上回る決算内容だった。

  松井氏らはストラテジストは、第2四半期の業績から「収益モメンタムの底入れが確認された」と分析している。21年3月期の1株当たり利益は前期比で9.9%の減少となるが、翌年には58.4%増まで回復するとみる。

  国内の好調な業績に加え、新型コロナウイルスの終息と世界経済の回復への期待が追い風となり、日経平均株価は約30年ぶりの高値水準を回復した。海外投資家はことし約8兆7000億円もの現物株や先物を売り越しているが、日本株に再び目を向け始めている。11月1週(11月2日ー6日)に海外勢は現物と先物の合計で1兆円以上買い越した。買越額が1兆円を超えたのは2019年10月以来およそ1年ぶりだ。
 

 

1兆円超えは約1年ぶり

  ゴールドマンの松井氏らは、企業の構造改革が進む可能性と、世界景気の回復期待が景気敏感株のウエートが高い日本株に追い風となることを考慮すると、21年には外国人投資家の資金流入が期待できると予想している。ゴールドマンは日本株の目標を引き上げ、今後12カ月で日経平均株価が2万7200円に到達すると予想している。

  最新のブルームバーグの調査で、証券会社の中で日本株の目標値が最も高かったSMBC日興証券も、業績や海外投資家の戻りにも強気だ。圷正嗣チーフ株式ストラテジストらは、上期決算のポジティブサプライズの数は予想以上だったことから、業績予想の上方修正が加速しそうだと予想。「海外からの資金流入が増えることを期待している」と述べている。

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