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IEAが石油需要見通し引き下げ、新型コロナワクチンは市場を救わず

  • ワクチンによる石油需要の大幅な押し上げ、来年下期までない公算
  • ファンダメンタルズ後退で減産縮小狙うOPECプラスは難しい状況

国際エネルギー機関(IEA)は新型コロナウイルスの感染再拡大で各国が新たな制限措置を導入する中、世界の石油需要予測を引き下げた。ワクチン開発の進展が市場を急速に回復させることはないと警告した。

  ファイザーが開発するワクチン候補の暫定結果を好感し、原油価格は今週、1バレル=45ドルを超えて10週ぶりの高値を付けた。だが、ワクチンで石油消費が「大幅に」伸びることは来年下期までないだろうとの見方をIEAは示した。

  10-12月(第4四半期)の石油需要予測は日量120万バレル下方修正した。

  リビアなどでの供給増加と石油消費見通しの後退で、約3週間後に会合を予定する石油輸出国機構(OPEC)とその協力国には圧力がかかっているとIEAは指摘した。

  サウジアラビアとロシアが主導するOPECと非加盟の主要産油国から成る「OPECプラス」は当初、来年初めから減産規模を縮小する予定だったが、減産縮小を先送りする見通しが強まっている。

  IEAは月報で、「新型コロナのワクチンが世界の石油市場を救うことは当面ない公算が大きく、細る需要と供給増加で難しい状況になる」と予測。「ファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)が変わらない限り、需給のリバランスは遅々とした進展にとどまるだろう」と続けた。

  IEAによると、OPECプラスが予定通り1月に日量約200万バレルの供給増加を実行すれば、1-3月の間は世界の石油在庫は解消されない。

原題:
IEA Cuts Oil-Demand Outlook as Vaccines Won’t Rescue Market Soon(抜粋)

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