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追加付利制度、マイナス金利操作に支障ない-安達日銀委員

更新日時
  • 金融政策とは一線、政府と一体で金融機関に経営基盤強化促す
  • 構造改革は短期的に大きな痛み、緩和環境なければ効果なくなる

日本銀行の安達誠司審議委員は12日、経営統合などによる経営基盤の強化を要件とした地方銀行や信用金庫への追加付利制度について、マイナス金利が適用されている政策金利の操作性に支障を来すものではないとの見解を示した。長野県金融経済懇談会後の記者会見で述べた。

  安達委員は追加付利制度が導入されても、当座預金の一部に0.1%のマイナス金利を適用して実施しているマイナス金利政策の「コントロールは十分に可能であり、可能なように日銀の中で調整すべき話だ」と指摘。「現状の金融政策にとっても副作用はないとの判断で賛成した」と説明した。

  同制度は「あくまでも金融機関が経営基盤を強化するためのインセンティブを付ける、政府と一体となって地域金融機関の経営基盤強化を促進するプルーデンスルール」とし、「実際のマクロの金融政策とは完全に一線を画しているとの認識だ」と述べた。

  日銀は2022年度まで3年間の時限措置として、地銀や信金が保有する日銀当座預金に0.1%の追加付利を行う制度の導入を10日に発表した。地域経済を支えながら経営基盤強化に取り組んだ地域金融機関を後押しし、金融システムの安定を確保するのが狙い。

追加付利制度に関する記事はこちらをご覧ください

  午前の講演では、ウイズコロナの金融政策運営について、緩和環境の提供を通じて構造改革の痛みを和らげる安全網の役割を果たせるとの見解を表明した。

講演の記事はこちらをご覧ください

  午後の会見では構造改革と金融政策の関係を問われ、「金融政策が緩和的な環境にない中で構造改革を進めてしまうと、短期的な大きな痛みゆえに長期的な効果が無くなってしまうリスクが非常に高い」とし、「構造改革と緩和的な環境は両立するというのが私の考えだ」と語った。

  また、最近の新型コロナウイルス感染症の再拡大によって家計の消費意欲が萎縮してしまうリスクに警戒感を示した。

(説明を追加して更新しました)
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