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バイデン氏勝利でも中国製造業は慎重姿勢-政策の大転換は期待薄

  • バイデン氏は同盟国の支持を取り付け、多国間で対中圧力進める公算
  • トランプ氏任期切れまでの期間は不安定なものに-UBSの汪涛氏
バイデン氏

バイデン氏

Photographer: ANGELA WEISS/AFP
バイデン氏
Photographer: ANGELA WEISS/AFP

中国の製造業はバイデン政権が誕生しても、米国の敵対的な対中姿勢は変わらないと懸念している。トランプ大統領の就任後定着した根深い不信が浮き彫りとなっている。

  中国製品に対する巨額の追加関税に加え、テクノロジーや投資を巡る厳しい制限は今後も続く。これはブルームバーグ・ニュースが米大統領選後の数日間に取材した中国製造業幹部の最新の見方だ。

Trade With U.S. Booms

  浙江省杭州に拠点を置き、バスルームキャビネットを製造する帝誠科技の販売責任者、アントニー・フン氏は政策の予見可能性は高まるかもしれないが、新たな市場を探すことはやめないと話す。米国は同社にとって売上高の約20%を占めるが、昨年はトランプ政権の追加関税による打撃を受けた。

  フン氏は「バイデン氏がどのような改善をもたらすのか100%確信が持てない」と説明。「同じ状況の再現を心配している。米国の市場をここからあえて大きくすることはないだろう」と語る。

  習近平国家主席が国内消費と技術革新をてこに、2035年までに中国経済の規模を2倍にするという長期目標を示す中で、バイデン氏は2021年1月20日に米大統領就任式を迎える予定だ。

バイデン氏、政権移行へ作業開始-敗北認めぬトランプ氏は徹底抗戦か

Rebound Expected

But growth in next five-year plan to be lower than before

Source: China's National Bureau of Statistics, Bloomberg surveys

  民主党のバイデン氏が習主席の経済目標にトランプ氏と同じように強く対抗しようとするのかはまだ分からない。選挙活動中はトランプ政権の対中政策のどの部分を変えるのかに関して具体的な言及を避けたバイデン氏だが、遊説では中国政府の香港での行動を非難したほか、新疆ウイグル自治区の少数派イスラム教徒に対する政策に対し「良心に照らして受け入れ難い」と語り、習主席を「悪党」とさえ呼んだこともある。

バイデン氏の対中政策、同盟国重視か-厳しい姿勢で中国に警戒感

  長年の中国経済ウオッチャーで、調査会社ギャブカル・ドラゴノミクスの創業パートナー、アーサー・クローバー氏は、トランプ政権が発動した追加関税やテクノロジー規制の全面的なリセットを期待するなら失望することになるだろうと分析。バイデン氏はこうした政策を破棄するのではなく、調整にとどめるとの見方を示す。

  米通商政策の予測可能性は高まるかもしれないが、バイデン氏は同盟国の支持を取り付けて多国間で対中圧力を進める公算が大きいとアナリストらは指摘しており、中国の輸出企業にとっては先行きがさらに見通せなくなる。中国でビジネスを展開する外国企業の業務も複雑化し得る。

Exports Continue Strong Growth

And purchases from U.S. rise quickly even as total import expansion slows

Source: China's General Administration of Customs

Note: Jan-Feb 2020 data is combined by source

  現時点ではトランプ氏が現職の米大統領であり、米中関係にとって来年1月の任期切れまでの期間は不安定なものになるとUBSグループの中国担当チーフエコノミスト、汪涛氏(香港在勤)は警鐘を鳴らす。

  汪氏は「米国の現政権が中国に対して追加措置を講じるリスクは相当あり、そうした措置の一部は巻き戻そうとしても政治的に困難かもしれない」と述べた。

原題:China’s Factory Bosses Are Wary of U.S. Market Despite Biden Win(抜粋)

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