コンテンツにスキップする

米企業、「暗い冬」の前に資金調達急ぐ-市場の活況が追い風

  • カーニバルやアメリカン航空は増資を計画、好調な株式相場を受け
  • ジャンク級のコンチネンタルは起債規模拡大、超低金利を活用

苦境に立つ米企業の一部で、可能なうちに好条件で資金を集めようとする動きが相次いでいる。

  新型コロナウイルスの感染が全米で再び急拡大する中、米航空会社アメリカン航空グループとクルーズ船運航のカーニバルは10日、増資計画の概要を公表。一方、ジャンク債市場では低格付け企業が現在の超低金利で借り入れコストを固定しようと急いでいる。

  大規模な景気対策の見込みが後退する中、危機を乗り切る資金を求める企業は、新型コロナワクチンの開発前進や米大統領選を受けた株高の流れに乗ろうとしている。ねじれ議会となり規制変更や増税が抑制される可能性も歓迎されている。

  ただ、そうした状況は長くは続かないかもしれない。バイデン次期米大統領は9日、米国は「暗い冬」を迎えると警告。新型コロナ感染再拡大で、ワクチン接種が可能になるまで厳しい状況が続くことを示唆した。

  ブレッキンリッジ・キャピタル・アドバイザーズの調査担当共同責任者、ニコラス・エルフナー氏は「企業は目下、バランスシート強化と流動性の向上に注力している」と指摘。「窓は開いている」として、新型コロナの冬が到来する前に好機を活用するよう勧めた。

  過去最低水準の借り入れコストを受け、クレジット市場を通じた手元現金増強のほか、既存のローン・債券の借り換えでコスト抑制を図る企業が増える公算が大きい。

  石油生産のコンチネンタル・リソーシズは社債発行規模を拡大。同社は当初の10億ドル(約1050億円)から15億ドルに引き上げた。ジャンク級のエネルギー企業では珍しいケースだ。

  魅力的な金利水準を受け、他の企業も機に乗じる、あるいは新型コロナの影響を乗り切るために追随するとTCWグループの米クレジットトレーディング責任者ジェリー・カジル氏はみている。「企業にとってオールイン利回りはほとんど無視できないほど魅力的だ」と指摘した。

U.S. high-yield bond yields tumble

原題:Corporate America Is Stockpiling Cash Before Covid Winter Hits(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE