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1兆ドル運用のクオンツマネー、米株式市場に流入へ-上昇の原動力に

  • 米大統領選後、実現ボラティリティー低下-クオンツファンドに支え
  • 250億-320億ドルが向こう3カ月に流入-BNPパリバ予想

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近年最大のイベントリスクが過ぎ去り、ウォール街は市場の動きを手掛かりにシステマティックに売買するクオンツファンドの資金が株式市場に流れ込み、相場上昇の原動力となるとみている。

  合わせて1兆ドル(約105兆円)を動かすクオンツファンドにとって重要なのは、資産価格が比較的安定することだ。波乱の2020年にはあまりなかった状況だが、最近になって株式市場は望ましいシグナルを送り始めた。米大統領選挙後、実現ボラティリティーが下がり始めている。

  もちろん、トランプ大統領は敗北を認めず、新型コロナウイルス感染症による入院患者数は最多を更新、米議会は景気対策で合意できずにいる。

  それでも、最悪期は過ぎたようにみられ、JPモルガン・チェースや野村ホールディングスがアルゴリズムに基づいて売買するクオンツマネーが来年に向けて株式相場を勢い付かせると予想している。

S&P 500's historical volatility could continue to fall post-election

  BNPパリバのストラテジスト、マクスウェル・グリナコフ氏は「ボラティリティーが急低下するとはまだ必ずしも考えていないが、21年1-3月(第1四半期)に入るころに実現ボラティリティーが12-14%程度に戻ることはあり得るだろう」と述べた。

  そうなれば、ボラティリティーファクターによって投資する戦略のファンドから250億-320億ドルが向こう3カ月に株式市場に流れ込むことになると同氏は試算する。S&P500種株価指数の過去10日のボラティリティーは18%に低下し、2週間ぶり低水準となっている。

  グリナコフ氏によるとまた、他のシステマティックトレーダーもこの流れに加わる公算が大きい。エクスポージャーのリスクをボラティリティーの指標に照らして判断する商品投資顧問業者(CTA)や資産価格変動の度合いによってポートフォリオの比重を調整するリスクパリティーモデルのファンドなどだ。 

  国際決済銀行(BIS)の推計によれば、こうしたアルゴリズムプレーヤーは合わせて1兆ドルを運用しているが、新型コロナ危機の中で今年前半にレバレッジを減らした後、現在は過去の標準的水準との比較で株式を劇的にアンダーウエートにしている。

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原題:
Quants With $1 Trillion Poised to Buy Stocks as Volatility Falls(抜粋)

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