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政策効果で半世紀ぶりの高成長見通し、コロナ悪化補えず-7~9月

  • 予想中央値は前期比4.4%増、年率18.9%増-1968年10~12月来の成長率
  • 個人消費や輸出が大幅増、設備投資はマイナス継続の見込み

7-9月期の日本経済は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い戦後最悪のマイナス成長を記録した4-6月期から急回復したもようだ。政策効果や世界景気の回復を背景に約半世紀ぶりの大幅なプラス成長が予想されている。ただ、コロナ前の水準を回復するには時間がかかるとの見方が出ている。

  内閣府が16日公表する7-9月期の実質国内総生産(GDP)速報値について、ブルームバーグのエコノミスト調査では全員が4四半期ぶりのプラス成長を予想。中央値は前期比で4.4%増、年率で18.9%増と、1968年10-12月期以来の大幅な伸びが見込まれている。

  コロナ対応の緊急事態宣言が解除された同期間は、10万円給付やGoToキャンペーンなど政策の後押しを受けた個人消費が大幅プラスに転じる見通し。世界経済が持ち直しつつある中、輸出も回復基調となった。一方、感染再拡大など先行き不透明な中で企業は投資に慎重で、設備投資は2四半期連続のマイナスが予想されている。

7-9月期は大幅反動増

新型コロナによる落ち込み補えず

出所:内閣府、20年第3四半期はエコノミスト予想の中央値

  三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林真一郎主席研究員は、今年上期の落ち込みに対する戻りは6割弱にすぎず、「瞬間的には急回復だが、十分には取り戻せていない」と分析。今後の感染拡大の状況次第では、持ち直している個人消費にも影響が出かねないという。

  欧州各国でロックダウン(都市封鎖)など行動制限が再び強化される中、相対的に感染拡大抑制に成功している日本でも今月に入り新規感染者数が増加。全国で1日当たり1000人、都内で300人を超えるなど、感染再拡大が懸念されている。

  菅義偉首相は10日、感染状況に「最大限の警戒感を持って対処している」と述べた上で、経済の持ち直しの動きを確かなものとするため、新たな経済対策の策定を指示した。財源の裏付けとなる今年度第3次補正予算と来年度当初予算を一体化して15カ月予算として編成する。

  SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストはリポートで、GoToトラベルなどでサービス消費がある程度持ち直すものの、10-12月期以降の成長減速は避けられないと指摘。日本経済が消費増税前に復帰するのは3年先になるとみている。

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