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バイデン氏、ハイテク大手には厳しい顔へ-反トラスト法を重視の公算

  • 専門家はオバマ政権よりも反トラスト問題への姿勢が強まると予想
  • ハイテク企業の免責を定めた通信品位法の見直しを進める可能性も

オバマ前政権の副大統領としてバイデン氏がホワイトハウスを後にしてからの4年間で、反トラスト法(独占禁止法に相当)は民主党の政策決定の細い支流から、米経済の形を変える重要なツールに変化した。

  反トラスト法の専門家や競争政策についてバイデン陣営に助言していた複数の関係者によると、その傾向はバイデン次期政権下で継続し、さらに加速する可能性もある。

  左派寄りのシンクタンク「公平な成長のためのワシントンセンター」の幹部で、連邦取引委員会(FTC)側の弁護士を務めた経歴を持つマイケル・ケーディス氏は、反トラスト問題でバイデン氏がオバマ政権当局者より厳しい姿勢を取る下地は整っていると指摘。「問題はバイデン政権が強硬姿勢になるかどうかではなく、どれほど強硬的になるかだ」と述べた。

  バイデン氏は10日、政権移行への準備として、連邦政府機関の仕事を見直すチームのメンバーを発表した。司法省担当チームには、オバマ政権時代に司法省の反トラスト部門の高官を務めたジーン・キメルマン氏を起用した。同氏は現在、グーグルを反トラスト法違反で提訴するよう司法省に求めていた非営利団体パブリック・ナレッジの上級顧問を務める。

米グーグル、司法省が反トラスト法違反で提訴-11州と共同で (2)

  事情に詳しい関係者2人によると、バイデン陣営に助言した反トラスト法専門家は政権移行チームに対し、より強固な同法の執行を支持する提言を行ったという。

  オバマ政権時代のFTCと司法省の当局者は、多くの合併を阻止したものの、大きな反トラスト訴訟は起こさなかった。法執行強化派の目線からは、オバマ政権はシリコンバレーと癒着し、グーグルやフェイスブックが有望な新興企業の買収を通じてデジタル市場で支配力を強化するのを許したとみられている。

  独占的企業への法執行強化を訴える団体、アメリカン・エコノミック・リバティーズ・プロジェクトの調査責任者を務めるマット・ストーラー氏は、下院反トラスト小委員会が10月に公表した報告書により、民主党の反トラスト機運は醸成されたと指摘。バイデン政権は「それに対処しなければならず、彼らは対処することにオープンだと思う」と語った。  

  バイデン氏は多くの議員と同様、インターネット上に流れるコンテンツに対するハイテク企業の免責を定めた米通信品位法第230条の見直しを進める可能性もある。民主、共和両党の議員は、ソーシャルメディア企業が伝統的メディアの役割を奪い、急成長を遂げることができた一因として通信品位法230条を批判している。

  次期政権が反トラスト政策を形成する上で主導的な役割を果たすのは、バイデン氏の顧問であるテレル・マクスウィーニー氏になるとみられる。マクスウィーニー氏は、2014-18年はFTCの委員を務め、それ以前は司法省の反トラスト部門での幹部経験がある。現在は、首都ワシントンの法律事務所コビントン&バーリングのパートナーだ。

  16年の前回選挙時の演説で同氏は、米経済で「問題となるほどの競争の減少」について警告し、反トラスト当局者が法執行の決定に慎重になり過ぎていると主張していた。同氏にコメントを求めたが、これまでのところ返答は得られていない。

原題:Biden Seen Reining in Mergers and Cracking Down on Big Tech(抜粋)

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