コンテンツにスキップする

FRB、資産価格に大幅下落のリスク-新型コロナ拡大続けば

更新日時
  • 不確実性は依然高い、投資センチメント急変も-金融安定報告
  • ヘッジファンドや生保のレバレッジは依然として高水準

1日を始める前に押さえておきたい世界のニュースを毎朝お届け。ブルームバーグのニュースレターへの登録はこちら。

連邦準備制度理事会(FRB)は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による経済的影響が今後数カ月で悪化した場合、主要市場の資産価格がさらに打撃を受ける可能性があると警告した。

  大半の資産はこれまでのところ、投資意欲の高まりや金融システムを支援する米政府の介入を背景に堅調な水準を維持していると、FRBは9日公表の金融安定報告(FSR)で指摘。パンデミックの影響を特に受けている商業用不動産の価値が既に下落し始めており、弱さが見られるとした。

  同報告はまた、ヘッジファンドのレバレッジが依然として高水準にあり、生命保険会社の負債の水準は2008年の金融危機以来見られなかった水準に達している点にも言及した。

  FRBは「不確実性は依然として高く、景気回復の見込みが低下するか、ウイルス抑制の進展が失望的だと判明した場合、投資家のリスクセンチメントは急速に変化する可能性がある」と分析。「エネルギーや旅行、接客業といった経済セクターは特に、パンデミック長期化の打撃を受けやすい」と付け加えた。

  同報告はさらに、「パンデミックが予想より長期化し、特に開発に成功したワクチンの生産や流通の遅れが長引いた場合、米経済に下押し圧力がかかり、始まったばかりの景気回復を阻害し、金融市場を緊張させる恐れがある」と警告。「非金融ビジネスセクターの総じて高いレバレッジ水準を考えると、収益低迷の長期化は金融ストレスとデフォルト(債務不履行)の引き金となりかねない」と続けた。

  また、新型コロナ感染対策のロックダウン(都市封鎖)で3月に金融市場が大打撃を受けたことを踏まえ、ノンバンクセクターの大規模な改革の必要性を指摘。ヘッジファンドやマネー・マーケット・ファンド(MMF)を含む同セクターは、こうした混乱の再発リスクを低減させるため「長期的な構造修正」が必要だとの見解を示した。

  FRBは今回の報告で初めて気候変動リスクを取り上げた。自然災害で被害を受けた不動産価値の急激な変化などを含め、深刻で突然の荒天が市場の大幅変動につながる可能性に触れた上で、FRBは新たな「経済的不確実性とリスク」として地球温暖化を捉えつつあると説明した。

原題:Fed Warns Assets Face Big Declines If Virus Goes Unchecked (2) (抜粋)

(報告の詳細を追加して更新します)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE