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世界経済見通し著しく好転も-ワクチン高い効果確認で情勢一変か

更新日時
  • 「3月からわれわれが待ち望んでいたゲームチェンジャー」とアポロ
  • ワクチン普及ペースを巡る疑問からエコノミストには慎重な見方も
Residents Participate In Pfizer Covid-19 Vaccine Clinic Trial
Photographer: Eva Marie Uzcategui/Bloomberg
Residents Participate In Pfizer Covid-19 Vaccine Clinic Trial
Photographer: Eva Marie Uzcategui/Bloomberg

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米ファイザーがドイツのビオンテックと開発中の新型コロナウイルスワクチン候補の高い予防効果が治験で示されたと9日明らかになり、世界経済の見通しが著しく好転する可能性がある。

ファイザーの新型コロナワクチン、確率90%超で感染防ぐ暫定結果 (2)

  国際通貨基金(IMF)は1カ月近く前の段階で、「長く不確実でむらのある」景気回復を予想し、2021年の成長率予測を引き下げたばかりだった。来年初めにも有効なワクチンの生産・流通の可能性が出てきたことで、早くも1-3月(第1四半期)について成長見通し大幅見直しの理由になるかもしれない。

A vaccine could curb the ongoing spread of global Covid-19 cases

  アポロ・グローバル・マネジメントのチーフエコノミスト、トルステン・スロック氏は「これは3月からわれわれが待ち望んでいたゲームチェンジャーだ。全体としてあらゆる予測のスプレッドシートが逆向きになるだろう」と指摘した。

  新型コロナの感染は米国で最近数週間、記録的なペースで拡大。一部の欧州諸国もロックダウン(都市封鎖)の再導入を余儀なくされ、10-12月(第4四半期)の景気動向はなお厳しい様相を示す。

  それでもワクチン全般への期待から消費者および企業の信頼感が改善され、支出や採用を後押しすることもあり得る。スロック氏によると、人々が春や夏の休暇の予約を開始し、速やかに関連業界の追い風になることも予想される。

  ただ予測の見直しについてより慎重な姿勢を取るエコノミストもいる。その主な理由は、ワクチンがある程度普及するのにどの程度時間がかかるかに関する疑問だ。

  クレディ・スイス・グループのチーフエコノミスト、ジェームズ・スウィーニー氏は、見通しを大きく変更する前にワクチンが「実用化され、流通する環境が整うのを見届ける」必要があると指摘。パンテオン・マクロエコノミクスのチーフエコノミスト、イアン・シェファードソン氏は「時期と展開についてより明確な考え」が持てるようになるまで待つと述べた。

  スロック氏は「われわれが落ちている穴はなお比較的深い。今回のワクチンのニュースがあっても、道のりは短縮されはするがなお長い」と分析した。

原題:
Economic Forecasts Turned ‘Upside Down’ by Vaccine News (1)(抜粋)

(6段落目以降を追加して更新します)
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