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JAL株が再上場来安値、最大約1680億円の公募増資で希薄化嫌気

更新日時
  • 財務状況がより悪化するANAより先の増資は「意外」-アナリスト
  • コロナ禍による旅客需要の長期低迷で航空業界は未曽有の危機に

日本航空(JAL)の株価が9日、前週末比11%安の1641円で取り引きを終え、2012 年の再上場以来の安値を更新した。同社が発表した大規模な増資による株式価値の希薄化を嫌気した。

Japan Airlines Fly Sightseeing Flight With Unused Plane

成田空港のJALの機体(9月26日)

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  株価は一時16%安の1556円と上場来の日中下落率と安値を記録したが、下げ幅を縮小して終了した。JALは6日の取引時間後に国内外の公募増資などで最大約1680億円を調達すると発表。燃費効率に優れた新型機購入や事業構造改革、有利子負債の返済などに充てるとした。増資により株式数は約30%増える。

  新型コロナウイルスの影響による世界の旅客需要の低迷で、航空各社の経営状況は厳しさを増している。JALは10月30日、今期の純損益が最大で2700億円の赤字になるとの見通しを明らかにした。赤字となれば12年の再上場後で初めて。

  ライトストリームリサーチのアナリスト、ミオ・カトウ氏はアナリスト分析情報サイト「スマートカルマ」に掲載されたリポートで、財務状況がより悪化しているANAホールディングスよりも先にJALが公募増資を発表したことを「少し意外」だとする見方を示した。

  一方、エアバスA350型機の導入などに調達資金を投入することについては、厳しいポストコロナの事業環境を最大限に活用するものだと評価した。

  航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏はANAHDと比べてJALは黒字化のめどが示せておらず、「不透明要素がまだ多い」と指摘。特に人件費の部分で具体的な削減策を示すことが必要になってくるのではないかと述べた。

(株価を更新し、外部コメントを加えて更新します)
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