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米株相場は「バイデン・ラリー」出現の公算-足かせは増税懸念

更新日時
  • 1986年以降、歴代政権発足初年の株式相場は平均18.6%のプラス
  • コロナ、バリュエーションの高さ、増税の見通しがマイナス材料

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米大統領選で勝利したバイデン氏にはまず、株式市場からの追い風が吹く。歴史的に見ても、上昇基調にある株式相場は大統領選後、少なくとも当面は勢いが持続する傾向にある。

  相場のモメンタムに関しては、データからもそれは裏付けられる。2000年以降、選挙日に向けて上昇していたS&P500種株価指数は、11月と12月もプラスとなっている。最近では、政権発足1年目の相場も堅調だ。ロイトホルト・グループのデータによると、1986年以降の歴代政権の発足初年の株式相場は平均18.6%のプラスとなっている。

  「バイデン・ラリー」を期待する場合、米金融当局の確かな存在も同様に心強い。株式相場の崩壊回避に尽力してきた連邦準備制度は先に、流動性供給の蛇口を絞る計画はないと再確認したばかりだ。民主、共和両党の議員が互いに反対の立場を繰り返している経済対策もまとまる可能性はある。

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  相場のマイナス材料に目を転じるとすれば、過去10カ月間で現れていた厄介な組み合わせがある。新型コロナウイルスとそれに伴う苦境、かなりの高水準となっている株価バリュエーションだ。また、株高の維持に寄与してきたトランプ政策の少なくとも一部を廃止するよう求める政治的圧力もある。

薄氷を踏む思いに

  FBBキャピタル・パートナーズの調査責任者、マイク・ベイリー氏は「バイデン氏にとって状況は徐々に厳しくなるだろう。ファンダメンタルズは悪く、株価は高い。それは短期的には災厄のレシピだ」と指摘。「株式市場はバイデン氏がいつか増税の爆弾を落とすのを待ちつつ、薄氷を踏む思いをすることになる」と語った。

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  選挙活動中のバイデン氏の発言を単なる掛け声とみることは可能だが、民主党内にはそれを実行に移すよう求める圧力がある。特に、税制についてだ。次期副大統領となるカマラ・ハリス氏はかねて、バイデン政権は発足「初日」にも、トランプ政権から投資家への最も明確な贈り物だった2017年の税制改革に狙いを定めるとしていた。

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  株式市場にとっては、バイデン政権が新型コロナ感染制御のために経済をどの程度犠牲にする覚悟があるのかも疑問だ。バイデン氏は科学重視の姿勢を打ち出しているが、具体的な計画は必ずしも明らかになっていない。米国では先に、1日の新規感染者が10万人を超えた。

  TIAAの世界市場担当プレジデント、クリス・ギャフニー氏は「投資家が注意しなければならない最大の要因、かつ短期的にリターンを左右する最大の問題は新型コロナだ」と指摘。「ホワイトハウスの主が誰であるかではなく、経済対策がまとまるかどうかでもない。今は新型コロナが全てだ」と語った。

参考記事
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原題:
Biden Stocks Will Have History and Fed on Side, Not Much Else(抜粋)

(7段落目以降を追加して更新します)
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