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ドルと円の均衡崩れる、米金利上昇シナリオはく落-101円台も視野に

ドル・円相場の均衡が崩れてきた。米国でバイデン民主党政権とねじれ議会が誕生する可能性が高まり、相場を支えてきた米金利上昇シナリオがはく落しつつあるためだ。夏以降のレンジの下限を下抜けたことで、3月のコロナショック時に付けた1ドル=101円台も視野に入ってきた。

  野村証券の後藤祐二朗チーフ為替ストラテジストは、バイデン・トレードのドル売り圧力と米金利低下がドル・円の逆風になっていると指摘。バイデン氏が大統領選挙で勝利しても上院が共和党のままなら、景気支援のための財政支出が小さくなり、国債増発懸念が後退するほか、新型コロナウイルスの第3波が押し寄せる中で米金融政策への負荷が大きくなるため、米金利は下がりやすくなると話す。

  ブルームバーグ・ドルスポット指数は2018年以来の低水準に接近。ドル・円は8カ月ぶりに104円を割り込み、一時103円36銭と3月以来の安値を付けた。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行外国為替・コモディティ営業部の町田広之ディレクターは、ドル・円が動かなかったのは、米金利上昇というドル高要因と米経常赤字拡大というドル安要因の綱引きがあったからこそで、米金利が低下に転じたことで均衡が崩れ、「ドル売りだけが残った」と説明する。  

  外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長は、強力な支持線だった104円を下抜けたことで、チャート上は3月に付けた101円まで次の下値めどは見当たらないと指摘。103円以下では日本の機関投資家などのドル買いも見込まれるが、バイデン氏勝利の確度がさらに高まれば、ドル・円がもう一段ドル安方向に行く可能性はあるとみている。

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