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経済に下振れリスク、想定より悪化なら金融システムに影響-日銀総裁

更新日時
  • 3月以降の緩和策が効果発揮、必要なら躊躇なく追加措置
  • 景気は持ち直し、値下げによる需要喚起は広範化してない

日本銀行の黒田東彦総裁は4日、新型コロナウイルス感染症の影響によって経済・物価の先行きは下振れリスクが大きいとし、経済が想定以上に悪化した場合、金融システムに影響する可能性があるとの認識を示した。

  総裁はオンライン形式で行われた名古屋金融経済懇談会での講演で、日本経済は感染症の影響によって「引き続き厳しい状態にある」としながらも、「経済活動が再開する下で、持ち直している」との認識を示した。

  物価に関しても、当面は原油価格の下落や、Go Toトラベル事業の影響などで「当面、マイナスで推移するとみられる」としたが、「現時点では、デフレ期にみられたような値下げにより需要喚起を図る行動は広範化していない」と語った。

  その上で「経済・物価見通しについては不確実性が高く、下振れリスクが大きい」と述べ、「企業や家計の成長期待が低下し、支出スタンスが慎重化することはないかという点も注意を要する」と指摘。現在は「安定性を維持している」と評価している金融システムも「経済が想定以上に悪化すれば、金融システムに影響する可能性があることにも留意が必要だ」と語った。

  金融政策運営は、3月以降の企業などへの資金繰り支援や金融市場の安定化策が「政府の施策や金融機関の取り組みとも相まって、効果を発揮している」と評価。今回のコロナショックを受けて世界の政府や中央銀行は「リーマンショック時の経験も踏まえ、大規模な対応を迅速に講じている」と語った。

  今後も「引き続き、現在の金融緩和措置をしっかり実施していく」意向を表明。「当面、感染症の影響を注視し、必要とあれば、追加的な措置を躊躇(ちゅうちょ)なく講じていく」と語った。

Bank of Japan Governor Haruhiko Kuroda News Conference As Central Bank Ramps Up Asset Buying, Holds Rates Steady After Fed Cut

黒田日銀総裁

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

(詳細を追加して更新しました)
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