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異例ずくめの米大統領選も最終盤-トランプ氏は前回の再現なるか

更新日時
  • トランプ氏はコロナ対応で高齢者や郊外女性の支持を失った
  • 有権者は「数カ月前に意志を固めていた」と専門家は指摘
This combination of pictures created on October 22, 2020 shows US President Donald Trump (R) and Democratic Presidential candidate and former US Vice President Joe Biden.

This combination of pictures created on October 22, 2020 shows US President Donald Trump (R) and Democratic Presidential candidate and former US Vice President Joe Biden.

Photographer: JIM BOURG/AFP
This combination of pictures created on October 22, 2020 shows US President Donald Trump (R) and Democratic Presidential candidate and former US Vice President Joe Biden.
Photographer: JIM BOURG/AFP

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トランプ大統領と民主党候補バイデン前大統領が争う米大統領選は終盤、新型コロナウイルスに感染したトランプ氏の入院や各地での感染再拡大、連邦最高裁判事の死去と後任判事のあわただしい指名承認という劇的な展開が続いた。

  ただ、そのどれもが数カ月前に固まった選挙戦の大きな流れを変えたようには見受けられない。

  民主党による弾劾の試みをかわして今年の選挙戦を迎えたトランプ氏は当初、好調な経済を背景に再選への準備は万端に見えた。しかし、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)とそれに伴う景気急減速が政権を揺るがし、再選への雲行きも怪しくなった。

  投票日を2日後に控え、世論調査の支持率でバイデン氏に差をつけられているトランプ氏は、逆転を果たした4年前の再現を目指している。

バイデン氏優勢、全国と激戦州の両方でトランプ氏をリード-最新調査

  ノースカロライナ大学チャペルヒル校のジェイソン・ロバーツ教授(政治学)は「今回の選挙戦では、何が起きようが平均的な支持率は動いていない」と指摘。「全般的には有権者が数カ月前に意志を固めており、選挙戦は余興にすぎなかったように映る」と語った。

危機対応の誤り

  新型コロナ感染の再拡大を巡って暗いニュースが続く中、追加の経済対策を成立させられなかったことで、トランプ氏が危機対応を誤ったとの見方は一段と強まった。トランプ氏が自身の実績をアピールする材料としてよく使う株式市場も軟調だ。S&P500種株価指数は先週、景気懸念から週ベースで5.6%の下落となったが、これは大統領選前の1週間としては過去最悪の数字となる。

  トランプ氏は新型コロナ対応を巡り、高齢者や郊外在住の女性など重要な層からの支持を失った。ほとんどの世論調査では現在、女性支持率でバイデン氏が20ポイント余りの差でリードしている。

  今回の選挙には2つの疑問がつきまとう。1つは、投票率がどれぐらいになるか。もう1つは、郵便投票を巡る法廷闘争が繰り広げられる中、最終的に集計されない票がどれぐらいになるかだ。フロリダ大学のアフリカ系米国人研究プログラムの責任者、デービッド・カントン氏は、黒人の投票率はバラク・オバマ氏の出馬時と同様の高さになると予想。その上で「だが、問題は全ての票がカウントされるかだ」と疑問を呈している。

差は「紙一重」

  ウィスコンシン州共和党のアンドルー・ヒット委員長は、バイデン陣営との差は「紙一重」だと指摘。共和党にとっての焦点は「経済、そして法と秩序」だと語った。

  共和党関係者は経済に焦点を当てたメッセージを有権者に伝えるようトランプ氏に訴えてきたが、これまでトランプ陣営はトランプ氏自身に焦点を当ててきた。これは、米国民を分断させる傾向の強い同氏のやり方を考えると危険なアプローチだ。

  共和党議員でさえ、ホワイトハウスは民主党が奪還する可能性が高いと公にほのめかしている。一部議員は、共和党は上院の支配維持に集中すべきだと語っている。

  選挙戦でトランプ氏はこれまで同様、さらなる減税、国境管理や移民制限の強化、一段の規制緩和などを主張してきた。

  トランプ氏はこうした主張を有権者に訴えるべく、10月31日から11月2日の3日間で計14回の選挙集会を行うなど、激戦州での最後の遊説に力を入れている。

  ペンシルベニア州立大学リーハイバレー校の二コラ・ガットゴールド教授は「明らかにトランプ氏はこうした地域での支持獲得を期待し、最後の全力疾走を行っている」と指摘。「有権者の気持ちを変えることは可能なのかもしれないが、どうだろう。私はそうは思わない」と語った。

原題:
Trump, Biden End Drama-Filled Race With Sprint to Tuesday (1)(抜粋)

(12段落目以降を追加して更新します)
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