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新型コロナの冬、米富裕層は「西に進め」-モンタナ州では住宅危機も

  • モンタナ州西部ではこの1年間で不動産価格が17%上昇
  • 映画の舞台にもなったミズーラ市は深刻な住宅不足に

ニューヨーク・マンハッタンを拠点とする投資家デービッド・パーク氏は、新型コロナウイルス感染再燃でニューヨーク市が再びロックダウン(都市封鎖)される状況に備え、米国の偉大な伝統に従おうとしている。「西に進め」だ。

  同氏を含む富裕層は、初めて迎える新型コロナの冬に備え、西部山岳地帯の都市で不動産購入に動いている。リモート勤務で働きつつ安全に外出できて、ハイキングやスキーなどを楽しめる場所だ。こうした外部からの住民流入により、現地の不動産価格は地元住民の手が届かない水準に上がっている。物件を見ずに現金で購入するケースもあり、モンタナ州西部ではこの1年で不動産価格が17%上昇したという。

  広大な土地が広がる西部は、これまでも米国民にとってはロマンをかき立てる場所だった。しかし、新型コロナ時代の今、高層ビルに囲まれた都市生活者はこれまで以上に息苦しさから解放されたいと願っている。モンタナ州でも新型コロナの感染症例は増えているが、社会的距離の確保を真剣に考えている人には十分なスペースがある。

Aerial view of Main Street in Bozeman Montana

モンタナ州ボーズマンの市街地

撮影:DianeBentleyRaymond / iStock / Getty Images

  カリフォルニア州ヨセミテ国立公園近くの山間部で暮らす住宅エコノミスト、ラルフ・マクローリン氏は「これらの場所は通常、生活の質はかなり高いが、富裕層や知識人らが求めるような仕事はない」と指摘。「それが今では、こうした世帯はどこに住んでいても仕事や子供の教育が可能であり、自ら進んで引っ越している」と述べた。

  妻と3人の子供と暮らすパーク氏は、モンタナ州のスキー場近くに家族が住む家を200万ドル(約2億1000万円)未満で探しているが、買い手間の競争は激化しているという。

  映画「リバー・ランズ・スルー・イット」の舞台にもなった同州ミズーラは、深刻な住宅不足に陥っている。アパートの賃料は7-9月(第3四半期)に前年同期比で9%上がり、空室率はゼロに近づいている。

  不動産情報サイトのリアルター・ドット・コムによると、ミズーラでは9月に物件の希望販売価格が26%上昇した。それとは対照的に、全米での希望購入価格は11%の上昇にとどまっている。

Bozeman Boom

Annual price changes in Montana's greater Bozeman area

Source: Ken Joiner, broker with Berkshire Hathaway HomeServices; Big Sky Country Multiple Listing Service

Note: 2020 includes year-to-date data

原題:
Rich Buyers Seeking Open Spaces Fuel a Housing Boom in U.S. West(抜粋)

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