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ファナック、今期営業益2.2倍の854億円に拡大-中国市場が急回復

更新日時
  • FA関連が好調で7-9月期の中国売上高は2倍に、今後は一段落も
  • コロナ禍でパソコンなどIT関連の需要は下期も続く―山口社長

ファナックは今期(2021年3月期)の連結営業利益予想を従来比2.2倍の854億円に上方修正した。市場予想(684億円)を上回った。前期比では減益率が3.3%に縮小する。中国で自動車工場などの自動化(FA)関連や産業用ロボットの販売が急回復し、売上原価の低減などコスト削減も奏功する。

今期の業績予想

  • 売上高5025億円、従来予想4233億円、市場予想4765億円
  • 営業利益854億円、従来予想385億円、市場予想684億円
  • 純利益718億円、従来予想345億円、市場予想578億円

  発表によると、中国市場がいち早く回復する中で情報技術(IT)関連やロボット需要の好調を見込む。今期の想定為替レートは1ドル=103.46円(従来101.91円)、1ユーロ=120.65円(同115.87円)とした。中間配当87.93円を実施する。前期の配当合計は300円だった。

  

BlendTec Blender Facility Ahead Of Markit Manufacturing Figures

ファナックの産業用ロボット

  ファナックはFA事業やロボットを手掛け、工作機械に組み込む数値制御(NC)装置では世界シェアトップ。ブルームバーグのデータによると韓国サムスン電子やトヨタ自動車、台湾の鴻海精密工業など幅広い製造業を顧客とする。

  7-9月期は売上高が前年同期比4.1%減だった。ただ、ロボドリルが好調だった中国が2倍超の370億円に急回復し、日本国内や欧州、米州、中国を除くアジアでの不振を補った。売上高が減る中、売上原価の低減などで営業利益は4%増加した。中国向けの受注高は2倍以上の417億円に拡大した。

  山口賢治社長は決算会見で、下期の受注見通しについて、中国向けのFA関連は一段落する可能性もあると示唆した一方、コロナ禍でパソコンやタブレット向けロボドリルの「引き合いが多い」と説明。ロボットは米国の自動車関係が回復基調で、一般産業向けも堅調が目立っているという。

7-9月期の業績
  • 売上高1212億円、前年同期比4.1%減、市場予想1148億円
  • 営業利益212億円、前年同期比4%増、市場予想151億円
  • 純利益190億円、前年同期比13%増、市場予想122億円

  日本工作機械工業会は2020年の受注額を前年比31%減の8500億円と予想している。新型コロナウイルスの感染再拡大や米中貿易摩擦の激化が影響すると見込み、年初の1兆2000億円から下方修正した。

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(決算の詳細や会見のもようを追加しました)
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