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日経平均企業の外国人CEOに仲間入りの2人、ゴーン被告の懸念一蹴

  • 三菱ケミカルはジョンマーク・ギルソン氏がCEOに就任すると発表
  • オーウェン・マホニー氏率いるネクソンが日経平均に採用される

日産自動車のカルロス・ゴーン元会長が2018年11月に突然逮捕されてから、日本の大手企業による外国人の最高経営責任者(CEO)起用は二度とないかもしれないと懸念する向きがあった。

  しかしその2年後の今、外国人がCEOに就く日経平均構成企業が間もなく2社増える。オーウェン・マホニー氏が率い、日経平均に採用されるネクソンと、ベルギー出身のジョンマーク・ギルソン氏が次期リーダーになると発表した三菱ケミカルホールディングスだ。

Nexon Co. Chief Executive Officer CEO Owen Mahoney Interview

オーウェン・マホニー氏

写真家:Akio Kon / Bloomberg

  2人は日経平均を構成する企業の外国人CEOとして、武田薬品工業のクリストフ・ウェバー氏やトレンドマイクロのエバ・チェン氏に仲間入りする。ここ10年にコーポレートガバナンス(企業統治)の見直しはあったが、日本の優良企業で外国人トップの起用はまだ珍しい。

  ゴーン被告はレバノンに逃亡後、こうした人事はさらに数少なくなるかもしれないと示唆し、日本では外国人幹部は安全でないと警告した。

  1月のCNBCのインタビューでゴーン被告は「日本で働く外国人はかなり慎重になる必要がある。制度が変わらない限り、自分の人生を危険にさらしていることになるからだ」と語った

  一方、マホニ―、ギルソン両氏は共に、ゴーン被告が言及した懸念を一蹴した。

  マホニ―氏はブルームバーグ・ニュースに宛てた電子メールでゴーン被告について「何回か会ったことがあるが、彼は文化ではなく仕事のためにここにいると私は感じた」とコメント。「日本は誰にでも向いているわけではないが、ここで成功し、楽しい時間を過ごしたいなら、人々や文化、価値観に敬意を払うことから始める必要がある」と指摘した。

  日本の大学院に通い、キャリアの早い時期に日本で働いた経験があるマホニ―氏は、10年にエレクトロニック・アーツからネクソンに入社。最高財務責任者(CFO)を務めた後、社長兼CEOに起用された。この間、ネクソンの株価は大きく上昇した。今月29日から日経平均に採用される。

  一方、ギルソン氏は三菱ケミカルの記者会見で動画を通じ、日本で勤務・生活した経験に言及し、ゴーン被告が指摘したような懸念は抱いていないと明言した。同氏はダウ・コーニングの元幹部で現在はフランスのロケットのCEO。

The Allen & Co. Media And Technology Conference

ハワード・ストリンガー氏

写真家:David Paul Morris / Bloomberg

  妻が日本人のギルソン氏は「私は全く心配していない」とし、自分にとって「日本は新しいところではない。日本の文化をある程度、理解している。うまくいく人もいれば失敗する人もいることを知っている」と語った。

  ギルソン氏のケースはさらに異例だ。主要な日本企業の取締役会は経営トップ交代で社外からの採用に消極的なことが多く、海外からはなおさらだ。ゴーン被告やソニー社長を務めたハワード・ストリンガー氏も社内での昇格だった。

  過去を振り返ると、企業トップへの外国人起用での結果はさまざまだ。12年にはクレイグ・ネイラー氏が日本板硝子のCEO就任から2年足らずで、取締役会との意見不一致を理由に辞任。11年10月にはマイケル・ウッドフォード氏がオリンパス社長職を就任からわずか半年で解任された。

原題:
Nikkei 225’s Two New Foreign CEOs Shrug Off Ghosn’s Concerns(抜粋)

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