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野村HD:7-9月の純利益半減、株式売却益剥落で-本業は堅調

更新日時
  • ホールセール部門は7-9月期として最高、国内外M&Aなどが寄与
  • コスト削減は想定よりも順調、会社全体が筋肉質に-北村CFO

国内証券最大手の野村ホールディングスが28日発表した2020年7ー9月(第2四半期)連結決算によると、純利益は前年同期比51%減の676億円となった。前年同期に計上した野村総合研究所の株式売却益733億円が剥落したことが響いた。一方、新型コロナウイルス禍からの経済活動の再開でリテール、ホールセール部門の本業収益は堅調だった。

Views of Nomura and Other Financial Institutions Ahead of Earnings Report

野村HDの7−9月期の純利益は51%減

第2四半期の主な収益(増減は前年同期との比較)
  • 収益合計は27%減の4193億円
    • 委託・投信募集手数料は41%増の923億円
    • 投資銀行業務手数料は21%増の270億円
    • アセットマネジメント業務手数料は4.2%減の574億円
    • トレーディング損益は24%増の1315億円

  ホールセール部門では、企業活動が徐々に復調する中でNTTによる約4兆3000億円でのNTTドコモの完全子会社化などの大型案件に関与。リテール部門でもソフトバンク株式の1兆2400億円規模の売り出しといったイベントがあり、営業、アセット・マネジメント、ホールセールの3部門の税前利益は前年同期比2.9倍の997億円だった。

  北村巧財務統括責任者(CFO)は電話会見で「ホールセールは特に好調が目立った」と指摘。同部門の7−9月期としての収益は過去最高といい、足元でも同水準を維持できているという。

  海外拠点の税引き前損益は、米州が392億円の黒字(前年同期は11億円の黒字)、欧州が84億円の赤字(同15億円の赤字)、アジア・オセアニアが127億円の黒字(同105億円の黒字)。合計では434億円の黒字(同102億円の黒字)だった。

  野村HDは22年3月期までの3年間で1400億円規模のコスト削減を目指す構造改革に取り組んでいる。北村CFOは足元の進捗(しんちょく)は85%程度だとした上で「想定より非常に順調に進んでおり、会社全体が筋肉質になってきたという実感がある」と説明した。うち、ホールセール部門について追加でのコスト削減の実施は考えていないとも述べた。

  ブルームバーグ・インテリジェンスの田村晋一アナリストは「コロナ禍の収束が見えない中で、しっかりと収益を上げられることを示した」と評価。特に営業部門がコロナ禍の影響がなかった前年同期と比べて大幅増益だったことは好印象だとし、債券トレーディングなど一部の収益に頼るのではなく、ホールセール、アセット・マネジメントを合わせた3部門ともに増収増益となったところに安定感があると述べた。

  4-9月期(上半期)純利益は前年同期比8%増の2102億円と上半期として米国会計基準を適用した02年3月期以降で過去最高を記録。下半期も含めた半期ベースでも3番目の高水準だった。中間配当金は1株当たり20円(前年同期は同15円)とすることも決めた。また、発行済み株式の7.4%に相当する2.6億株を12月1日に消却すると発表した。

(第5段落以降に会見のもようやアナリストコメントを追加します)
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