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新型コロナ感染再拡大への警戒感で米株式市場は総崩れ、一段安も

  • S&P500種は1カ月ぶりの大幅安、構成銘柄の90%強が値下がり
  • プロの資産運用者と個人投資家の両方に買い余力が尽きた兆候か

26日の米株式市場はほぼ全面安となった。市場の先行き楽観論が数年ぶりの水準に高まっていた中、新型コロナウイルス感染再拡大や主要ソフトウエア企業による業績見通し下方修正が市場に衝撃を与えた。

  ニューヨーク証券取引所の値下がり銘柄の売買高は全体の89%を占め、6月以来見られなかった総崩れとなった。センチメントレーダーによれば、過去2年間を振り返ると2018年10月や19年5月、今年2月などにも見られたこうした急ピッチな売りは、相場の一段安につながった。

S&P 500 posts its worst day in more than a month

  こうした状況は、過去数カ月にわたって購入を急増させてきたプロの資産運用者と個人投資家の両方に買い余力が尽きた兆候である可能性がある。彼らの投資熱はS&P500種株価指数とナスダック100指数の今年の反発に寄与したが、市場が悪材料に見舞われた際には波乱の一因にもなる。

  26日には悪材料が相次いだ。米国では新型コロナの新規感染者数が連日記録を更新。欧州は新型コロナのパンデミック(世界的大流行)の第1波で導入した厳しい行動制限の復活に一歩近づいた。制限導入への反対論が広がる中で各国指導者は感染拡大の抑制に苦慮している。こうした中でドイツのソフトウエアメーカー、SAPは21年前半の終わりまで売上高が打撃を受けるとの見通しを示した。さらに、米大統領選挙の前に追加経済対策が成立するとの期待は後退した。

  CIBCプライベート・ウェルス・マネジメントのデービッド・ドナベディアン最高投資責任者(CIO)は、「株式相場がどれほど上昇したかを考えれば、いつか反落しても仕方がない。新型コロナ感染とその経済的影響への懸念が強まっている」と指摘した。

  S&P500種株価指数は26日に前週末比で1.9%下落した。エネルギー株や工業株、金融株を中心に全面安となり、同指数はテクニカル分析で主要水準とされる50日移動平均を下回った。同指数構成銘柄の90%強が値下がりした。ダウ工業株30種平均は2.3%下落し、同指数構成銘柄で値上がりしたのはアップルだけだった。

  LPLファイナンシャルのチーフ市場ストラテジスト、ライアン・デトリック氏は「経済対策法案の協議停滞と感染者数の最多更新という二重苦は、まだ多くの不安材料が残っていることに気付かせるものだ。最近の経済データの大部分は好調だったが、欧州の一部が再び強い制限下に置かれるのを目にすれば、この闘いがまだ終わりにはほど遠いことを思い出さざるを得ない」と述べた。

原題:
Virus Angst Jars Market Where Stock Skeptics Are in Short Supply(抜粋)

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