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米国で軍装備品の一般向け需要が拡大、大統領選の不穏な空気反映

  • マンハッタンやサンフランシスコなどで新たな市場が生まれている
  • 一部のネット通販では、一般市民からの注文が全体の半分を占める

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抗議デモなど衝突が多発した米国では今年、軍や警察当局者向け装備品に一般市民からの需要も増えた。そうした装備品への注文は、大統領・議会選を控え急増している。

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ミラ・セーフティーで売れ筋のガスマスク

写真家:Roman Zrazhevskiy / Mira Safety

  テキサス州オースティンの軍装備品メーカー、ミラ・セーフティーでは昨年以降、ゴム弾にも耐えられる220ドル(約2万3000円)のガスマスクなどの売上高が20倍に膨れ上がった。同社創業者のローマン・スラシェフスキ氏は新たな顧客層について触れ、大統領選で「どちらが勝つかは問題ではない」と指摘。「バイデン氏だろうとトランプ氏だろうと、誰が勝っても結果に腹を立てる人々がいると彼らは考えている」と述べた。

  こうした装備品の需要拡大は今年、人種差別反対運動「ブラック・ライブズ・マター(BLM)」のデモや、新型コロナウイルス対策への抗議活動などで顕在化した。現在では、「アンティファ」支持者やミシガン州議会議事堂前に集結した極右過激派なども軍装備品や迷彩服を身に付けている。

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ミシガン州議会議事堂に集結したデモ隊(10月17日)

ゲッティ/AFP

  地方部には、こうした格好が普段着のようになっている地域もある。軍・警察装備品の専門店をチェーン展開する5・11タクティカルは、ミリタリールックを全米規模のファッションブランドに変えようとさえしている。同社の年間売上高は約4億ドルに上る。

  5・11などを傘下に抱える投資持ち株会社コンパス・ダイバーシファイド・ホールディングスのパット・マシアリエロ最高執行責任者(COO)は7月のアナリストとの電話会見で、5・11の既存店売上高は第1四半期に7.5%増、第2四半期に10.5%増となったと明らかにした。


  防弾チョッキやヘルメットなどのネット通販を手掛けるグラディエーター・ソリューションズでは、従来は警察が主な顧客だったが、最近では一般市民が注文の半分を占めるようになったという。創業者マット・マテラゾ氏は、シカゴやニューヨーク市マンハッタンおよびクイーンズ、サンフランシスコからの注文が大きく増えているとし、「これまではサンフランシスコの顧客を相手にしたことなどなかった」と話した。

原題:Americans Are Frantically Buying Military Gear Before Election(抜粋)

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