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クレジット市場、米大統領選前後に混乱する-ワインスタイン氏が予測

  • VIXと社債スプレッドのかい離、「信じられない動き」で戻し予想
  • サバは3月の急落時に大勝、旗艦ファンドは年初来リターン80%

安心しきっているクレジット投資家と不安に駆られる株式投資家。投資家センチメントがこれほど懸け離れているのを、キャリア22年のボアズ・ワインスタイン氏は見たことがない。このかい離は、11月3日の米国選挙の前後に「信じられない動き」で巻き戻される可能性があると同氏は予想する。

  予想変動率の指標であるシカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティー指数(VIX)は30近くと、株式市場は混乱を織り込みつつあるのに対し、社債スプレッドは新型コロナウイルス流行前の水準をほぼ回復した。

  サバ・キャピタル・マネジメント創業者で新型コロナに起因する3月の相場急落時に最大の勝者の1人となったワインスタイン氏にとっては、この状態が続くはずはないと感じられる。同氏はクレジット市場の混乱を見込み、1-9月に80%のリターンを上げた自らの旗艦ヘッジファンドがさらに成績を伸ばす機会にしたいと考えている。

  同氏はブルームバーグ・フロント・ロウとのインタビューで、「嵐の前の静けさのようなものだ」と表現。「株式のボラティリティーは逃れることがほぼ不可能なほど高い。ペイオフプロファイルは1月とはまるで違う。ところがクレジットでは、1月の状態をほぼ回復している」と指摘した。

社債クレジット市場の混乱を予想するサバ・キャピタルのワインスタイン氏

出典:ブルームバーグ)

  ワインスタイン氏は大胆な逆張り投資家で、容易に模倣できない手法をとる。クレジットの全般的な下落に賭けて3月に26億ドル(約2720億円)を稼ぎ出したビル・アックマン氏とは異なり、同時に複数のトレーディングを進行させる。キャッシュフローや利益の伸びなどファンダメンタルズに基づいて債券や株式を選ぶこともしない。重視するのは相対価値で、相場の不均衡修正で利益を得られるようポジションを組む。

  「現在、クレジットのリスクとリターンの関係は他と比べて基本的に最悪の部類に入る。私がこの世界に入ってから、まれに見る水準だ」とワインスタイン氏は発言した。

  相場下落で最も売られやすいと考えているクレジットをショートにしていると述べたが、具体名は控えた。一方で、IBMやAT&T、ウォルト・ディズニーなど「何が起きても経営状態が良好な」発行体はロングとしているという。

Volatility and spreads have diverged in recent months

原題:Saba’s Boaz Weinstein Predicts Credit Chaos Around U.S. Election(抜粋)

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