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香港の不動産市場に新たな打撃、キャセイ航空の人員削減が影落とす

  • 乗務員に人気の愉景湾や東涌で賃貸物件の解約が急増
  • レイオフが見込まれる中、一部賃貸物件で最大20%の下落も

香港のキャセイパシフィック航空が業界で最大級となる人員削減を発表してから程なく、OKAYプロパティー・エージェンシーにはレイオフされたパイロットから電話がかかってくるようになった。

  21日発表された5000人余りの人員削減で対象となった従業員らは、家賃のより安い住居探しや香港からの転出を余儀なくされている。こうした事態は香港の労働力という観点からみて痛みが大きいが、政治的混乱やコロナ禍での景気低迷で下押し圧力がかかる不動産市場にとってさらなる打撃となる。

キャセイ航空が香港で約5300人削減へ-ドラゴン航空部門も閉鎖

  OKAYプロパティーの住宅部門シニアマネジャー、ニナ・シュルトマトラー氏によると、空港から約30分の場所にあり多くのパイロットが住む愉景湾(ディスカバリーベイ)では家賃が月6万5000香港ドル(約88万円)以上の集合住宅で空室率が既に上昇。ミッドランド・リアルティ―(美聯物業)のシニア地域セールスマネジャー、ジョー・リー氏によれば、キャセイ従業員に人気の東涌でもこの3カ月に約60件の解約があった。

  リー氏は「私の職業人生で、これほど多くの人が借りていた住居から退去するのを見たことがない」とし、「解雇や減給になった地元の乗務員が賃貸契約を打ち切っている」と語った。

  愉景湾のセンチュリー21ニューコート・リアルティーの不動産仲介者、リッキー・ソー氏によると、キャセイ航空やキャセイドラゴン航空部門に所属するシニア級の従業員は月6万ー10万香港ドルの補助を受けられる。レイオフが見込まれる中、この2カ月に同価格帯の約50件の賃貸物件では15-20%値下がりが見られたという。数カ月以内に一段の賃料下落が表面化し始めるかもしれないとソー氏は話した。

原題:Hong Kong’s Property Market Takes Fresh Hit From Cathay Job Cuts(抜粋)

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