コンテンツにスキップする

ステルス・イールドカーブ・コントロールか、米国債利回りが低位安定

  • 連邦準備制度の意をくんだかのように利回り上昇なら買いの市場
  • 米金融当局と「事を構えるな」という古い格言が今でも通用

米国債投資家はこの数カ月間、連邦準備制度があたかもイールドカーブ・コントロール(YCC)を既に導入したかのように行動している。それは今週の市場動向にも当てはまる。

  米財務省が新型コロナウイルス禍に対処するためどんなに国債発行を増やしても、連邦準備制度は国債利回りの警戒すべき上昇を防いでくれる。市場はそう受け止め、これだけで利回りは過去最低近くに保たれている。

  米民主党とホワイトハウスの経済対策協議がさらに前進し、具現化しつつあるとの観測で米国債利回りは21日、4カ月ぶりの高水準を付けた。それでも、過去にほとんど前例のないほど小さなレンジに収まったままで、米金融当局とは「事を構えるな」という古い格言が今でも通用している形だ。

  利回りが上昇しても、この数カ月のケースと同様、国債には買いが入って利回りは再び押し下げられ、市場では落ち着きが保たれた。連邦準備制度は8月、インフレ押し上げを狙い物価圧力がオーバーシュートする期間を容認する方針を示し、利回りは上昇したが、単に米国債買いを誘う結果となった。

  11月3日の大統領・議会選後にはさらに大きな政府支出への道が開かれる可能性があることを踏まえると、一連の展開はアセットクラス全般にとって有意義な教訓となりそうだ。

Yields stick to a range as Fed looms large

  ナティクシス・インベストメント・マネジャーズのグローバル市場戦略責任者、エスティ・ドウェック氏は「利回りの動きはまるでイールドカーブ・コントロールが既に導入されたかのようだ。連邦準備制度より重要な存在はなく、当局は利回り上昇を抑制するであろうことから、恐らくレンジ内に収まったままだろう」と語った。

  米金融当局者自身はYCC導入の考えはないとしているため、さしずめ「ステルス・イールドカーブ・コントロール」と呼ぶこともできそうだ。

Investors see more, not less, Fed support going forward

原題:The Fed Has Trained Bond Traders Not to Push Yields Up Too Far(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE