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国際金融都市へ英語対応拠点、政府が来春にも設立検討-関係者

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  • 手続きをできるだけ集約、規模・業務内容は検討中
  • 場所は東証付近が候補に、英語での手続きは金融庁で年明けにも開始

国際金融都市の実現に向け、政府は許認可など金融を巡る行政手続きを英語で1カ所で行うことができる拠点の設立を検討している。来春にも設立し、中国の統制が強まる香港など海外からの金融機関受け入れを加速したい考え。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  関係者によれば、英語での手続きは、拠点設立に先立ち、金融庁内で年明けにも開始の予定。拠点の人員規模や具体的な業務内容は金融庁が検討しているが、重複していた手続きをできるだけ集約し、英語で行えるようにする方針。新たに整備する拠点は、東京証券取引所(東京都中央区日本橋兜町)付近が候補に挙がっている。

  金融庁の担当者は、海外の金融事業者が登録申請などの金融行政手続きを英語でできるように行政対応を検討しているのは事実と述べた。

  菅義偉政権は、香港に代わる国際金融都市の設立を目指し、シンガポールなど競合国に見劣りする税制・制度面での改善に取り組む意向だ。財務副大臣には、元JPモルガン証券副社長の中西健治参院議員を起用した。金融庁は、来年度の予算で外資系投資運用事業者の環境整備費として約6000万円を要望している。

  英語対応を巡っては自民党内からも、海外の金融事業者が登録申請など金融行政手続きを日本語で行わざるを得ない状況は「日本の弱み」として問題視する声が上がっていた。

  国際金融都市実現に向けた取り組みは過去30年にわたり進められてきたが、経済低迷や金融危機に見舞われ、十分な成果は上がっていない。法人税の引き下げも実施してきたが、香港やシンガポールに比べると高い水準にとどまる。

  みずほ総合研究所の長谷川克之チーフエコノミストは、行政手続きのワンストップ化や英語での対応は、国際金融都市としての機能を上げていくために必要とし、「小さな一歩なのかもしれないが、前向きに評価したい」と述べた。ただ、金融のデジタル化が一層進むコロナ禍においては、物理的拠点だけではなく「オンラインでの対応は必須」との考えを示した。

(最終段落に識者のコメントを入れて更新します)
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