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イーライリリー、品質管理問題をFDAが再警告-コロナ薬製造工場で

  • 査察で発覚した内容は「品質保証上の大きな不備を裏付け」-文書
  • 「是正措置についてFDAと緊密に連携している」とイーライリリー

米製薬会社イーライイーが新型コロナウイルス感染症(COVID19)治療薬の生産に利用しているニュージャージー州の工場で品質管理上の問題が続いていることが、米食品医薬品局(FDA)の査察で分かった。年内に100万回分を生産するという同社の目標にとって障害となる恐れがある。

  FDAのコンプライアンス(法令順守)担当者は2日付の文書で、7-8月の査察で発覚した内容は「品質保証上の大きな不備を裏付けている」と指摘。この工場での抗体医薬品の生産計画に言及した上で、査察団は「FDAが措置を講じることはなお必要不可欠だと認識している」と説明した。

  こうした評価は8月21日に終了した4週間の現場査察に基づくものだ。査察の詳細はこれまで報告されていなかった。

  ブルームバーグ・ニュースが確認した文書によると、コンプライアンス担当者はイーライリリーへの警告文送付を勧告。査察では、社員が潜在的な品質問題を調査せず、検査システムを日常的に無効にしていた事例も確認されたという。

  警告文が出されれば、イーライリリーがコロナ薬候補の生産を引き上げる計画は厳しくなりそうだ。米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長ら専門家は、トランプ大統領に投与されたリジェネロン・ファーマシューティカルズの治療薬など、この種の抗体医薬はワクチン実用化までの橋渡しになると述べている。

ファウチ所長、ワクチン実用化「橋渡し」で感染初期の治療を有望視

  FDAは昨年11月にも査察を実施していた。ブルームバーグが確認した文書によると、当時は製造上の品質追跡システムが安全ではなく、誰でもアクセスや修正が行える可能性が指摘されていた。

  イーライリリーはブルームバーグが今回の査察について質問した後にウェブサイトで公表した発表文で、警告文などは受け取っていないと説明。その上で、「ブランチバーグ工場の査察で浮上した問題に十分に留意しており、是正措置についてFDAと緊密に連携している」とコメントした。  

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原題:
Lilly Plant Making Covid Drug Is Flagged Again by FDA Inspectors(抜粋)

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