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新型コロナ治験中断でワクチン手法に疑問浮上-主力候補2つに共通項

  • J&Jとアストラゼネカのワクチンはアデノウイルスがベース
  • アデノウイルスベクターを使った試験は成功例あるが、全てではない
Johnson & Johnson's Covid-19 vaccine candidate.
Johnson & Johnson's Covid-19 vaccine candidate.
Johnson & Johnson's Covid-19 vaccine candidate.

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副作用の可能性から臨床試験が中断した2つの新型コロナウイルス感染症(COVID19)ワクチンには重要な共通点が1つある。いずれもアデノウイルスをベースにしている点だ。1953年に発見された同ウイルスは試験的な療法に使用され、さまざまな結果をもたらしてきた。

  米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は12日遅く、被験者の原因不明の症状を理由に治験中断を発表。英アストラゼネカがオックスフォード大学と開発中のワクチンについて米国で実施していた試験は、被験者2人に神経症状が現れたことから1カ月余り中断している。

J&Jのコロナワクチン臨床試験中断、参加者が原因不明の病気

  アストラゼネカの小休止でモデルナおよびファイザービオンテック連合がワクチン開発競争をリードしている。一方、2件の試験一時停止によって、実験用や動物実験、ヒトへの試験で長年使用されてきたアデノウイルスベクターについて疑問が再燃している。こうした試験で成功例はあるが、全てではない。

  ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、サム・ファゼリ氏は調査リポートで「偶然かもしれないが」と前置きした上で、「アデノウイルスベクターのワクチンがファイザー・ビオンテック連合やモデルナ、ノババックスの製品に比べ横断性脊髄炎(TM)といった自己免疫疾患などまれな副作用が生じるリスクが高い可能性がなおある」と分析した。

  アストラゼネカは電子メールで配布した資料で、アデノウイルスベクターは十分に研究され、多用途であるとともに忍容性が示されており、適切なコロナワクチン候補だと指摘。また、初期試験での反応がアデノウイルスを使った別のワクチンについて過去に行った試験と同様だったとした。オックスフォード大の研究者はコメントを控えた。

  一方、J&Jは被験者の症状についてまだ調べている段階だと説明した。同社の最高科学責任者、ポール・ストッフェル氏によると、同社のコロナワクチンを構成するアデノウイルスはこれまでに全世界で11万人余りに使用された。

原題:
Ailments in Covid-19 Trials Raise Questions About Vaccine Method(抜粋)

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