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アナリスト予想と日本株、不釣り合いが示す相場下振れの予兆

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証券会社のアナリストが国内企業の業績予想を引き上げる動きが活発化している。上期決算発表の本格化を控えて伸び悩み始めた日本株とのアンバランスな動きに違和感を指摘する声も増えている。

  TOPIX構成銘柄で、アナリストが営業利益予想を上方修正した企業の数(過去4週間)から下方修正した企業の数を差し引きして、その合計数で割った指数(リビジョンインデックス(RI))を見ると、2年8カ月ぶりの水準に上昇し、アナリストが業績予想の引き上げを急いでいることがわかった。

リビジョンインデックスが2年8カ月ぶりの水準

  RIと株価の関係に高い連動性があると話すのは、野村証券の伊藤高志エクイティ・マーケット・ストラテジストだ。コロナ以降、業績計画を「未定」とする企業が増えたため、企業に代わってアナリスト予想やそれを指数化したRIの存在感が高まり「株価とRIの連動性は大きかった」という。

  ただ、最近は株価の伸び悩み傾向が強まり、連動が薄れているとの声もある。T&Dアセットマネジメントの浪岡宏ストラテジストは、RIの上昇について、感染拡大初期に相次いだアナリストによる下方修正の反動が過剰に表れていると指摘する。同氏は「最近までの株価は、企業業績が上方修正されることを念頭に動いてきた。しかしどこまでRIの勢いに株価が付いていくのか懐疑的」という。

  RIは株価の遅行指標になる傾向が強いとの見方もあった。アセットマネジメントOneの淺岡均シニアストラテジスも、いまのRIの動きに違和感があるという。「RIが材料視されるのは事実だが、従来、会社計画を見て予想を変えるアナリストが多いと言われる」と話す。まだ会社計画を出していない企業が3ー4割あり、コロナの影響が大きく業績が厳しい企業が多いと同氏は推察。「計画が出た後のアナリスト予想の修正は下振れ含み」で、いまの株価には頭打ち感があるとみる。

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