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輸出は4カ月連続でマイナス幅縮小、対米14カ月ぶりプラス-9月

更新日時
  • 輸出は4.9%減、米国向け0.7%増・中国向け14.0%増
  • 今後は輸出のマイナス幅縮小ペースが鈍化へ-大和総研の鈴木氏

新型コロナウイルスの感染拡大で停滞した世界の経済活動が再開する中、9月の日本の輸出は4カ月連続で前年比マイナス幅が縮小した。中国向けが2018年1月以来の高い伸びとなったほか、米国向けも14カ月ぶりにプラスに転じた。

  財務省が19日発表した9月の貿易統計(速報)によると、輸出は前年同月比4.9%減少。中国向けは同14.0%増、米国向けも自動車を中心に同0.7%増となった。輸出から輸入を差し引いた貿易収支は6750億円の黒字と3カ月連続の黒字。

キーポイント

  • 9月の貿易収支は6750億円の黒字(ブルームバーグ調査の予想中央値は9807億円の黒字)-前月は2486億円の黒字
    • 輸出は前年同月比4.9%減(予想は2.4%減)の6兆551億円、22カ月連続の減少-前月14.8%減
      • 輸出数量指数は7.7%減
    • 輸入は17.2%減(予想は21.4%減)の5兆3801億円、17カ月連続の減少-前月20.8%減
輸出の回復傾向続く

エコノミストの見方

大和総研の鈴木雄大郎エコノミスト:

  • 輸出のマイナスが続いているが、5月を底に持ち直している。経済活動が再開し、財・商品の輸出は戻りつつある
  • 輸入の回復の鈍さの一番の原因はエネルギー。原油を使う輸送、航空機などの需要が回復していない
  • 今後は輸出のマイナス幅縮小ペースが鈍化していく。急回復はこれまでロックダウンのペントアップ需要が含まれていたので徐々に剥落していく

住友生命保険の武藤弘明エコノミスト:

  • 足元の輸出の戻りはしっかりしている。米国向け輸出がプラスになったのはサプライズ。中国向けは二桁の戻りで想定よりも強い
  • ただ、米国と欧州ではパンデミックが再拡大しているので年末に向けて消費が伸び悩むこととなれば、日本からの輸出も弱含むとみている

農林中金総合研究所の南武志主席研究員:

  • 中国が最大の要因となって日本の輸出が持ち直している
  • ただ、その他の国々が弱含むなかで中国だけがどんどん回復するというシナリオは描きにくい
  • 日本経済は7-9月期に持ち直すものの、依然厳しい状況にあることには変わりはない
  • コロナ禍の中で企業は引き続き新規採用、賃金上昇、設備投資などについて慎重にならざるを得ない

詳細(財務省の説明)

  • 9月の米国向けの輸出はプラスに転じているが、中身を見ると自動車が寄与度として大きい
  • 米国の自動車の数字が回復しているのは事実だが、米国経済全体を示すかどうかは言えない
(詳細とエコノミストコメントを追加して更新しました。)
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