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レムデシビルのコロナ治療効果に疑問呈した試験結果、科学者は擁護

  • WHO試験データは「厳格な査読を経ていない」とギリアド反論
  • 先の米政府機関の試験では回復に要する期間の4日短縮が示された

世界保健機関(WHO)実施の抗ウイルス薬レムデシビルの臨床試験で、新型コロナウイルス感染症(COVID19)患者の死亡率改善の効果は認められなかったとする結果が公表されたことについて、製造元のギリアド・サイエンシズは反論したが、科学者はこの結果を擁護した。

レムデシビルはコロナ患者の死亡率にほぼ影響なし、WHO論文-FT

  トランプ大統領のコロナ治療にも使われたレムデシビルは、WHO主導のSolidarity試験(グローバル試験)で死亡率の低下につながらなかった。これに対し、ギリアドはこのデータが「厳格な査読を経ていない」とした上で、「幅広いアクセスを優先して設計されたため、結果的に試験の採用や実施、比較、患者母集団における著しい異質性につながった。これに基づいて結論を導き出せるかどうかは分からない」と指摘した。

レムデシビルのWHO試験、無作為化対照試験の結果と矛盾-ギリアド

  エボラ出血熱の治療薬として開発されたレムデシビルは米政府機関の臨床試験で新型コロナ患者の回復に要する時間を4日短縮したことが示されてから、コロナの治療薬として需要がある。WHOの試験はこうした結果に疑問を呈するものだと、この治験結果を検証したオックスフォード大学の統計学者リチャード・ペト氏は指摘した。

  ペト氏は16日にブリーフィングで「退院までの期間に大きな影響があった証拠はなかった」とし、「このため退院までの期間に明白な効果があるとの主張は再検証の必要があると考えられる」と述べた。

  ギリアドはレムデシビルの効果を示している試験として、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)の試験などに言及した。

  今回公表されたSolidarity試験の結果は「暫定的」なもので、欧州委員会はレムデシビルの使用方法を変える必要があるかどうか欧州医薬品庁が検証するとした。同委の発表文によると、EUはNIAID試験のデータに基づいてレムデシビルの使用を許可していた。

原題:
Scientists Defend Trial Questioning Remdesivir’s Covid Benefits(抜粋)

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