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治験停止はよくあることと専門家-製薬2社がコロナ治験中断でも

  • むしろ中断がない方が驚くとマヨ・クリニックのポーランド氏
  • J&Jはコロナワクチン開発スケジュールを変更していないとCFO

世界の製薬会社が新型コロナウイルス感染症(COVID19)の治療薬・ワクチン開発競争を繰り広げる中で、大手2社が臨床試験を今週に入って相次いで停止した。

  米イーライリリーは13日、安全性を巡る懸念を理由にCOVID19抗体治療薬の臨床試験で被験者の登録を停止したことを明らかにした。これに先立ち、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は新型コロナワクチン研究が一時的に中断したと発表。臨床試験参加者の原因不明の病気が理由だと説明した。

  こうした事態を受け、新型コロナ治療薬・ワクチン開発を急ぎ過ぎているとの懸念が強まる可能性が高い。しかし製薬会社幹部や業界オブザーバーは、厳密に精査する環境では臨床試験でのこうした事態は起きるものであり、世間の注目度も高いため通常の事象でも誇張されて伝えられると指摘する。

  マヨ・クリニック(米ミネソタ州ロチェスター)のワクチン研究グループディレクター、グレッグ・ポーランド氏は、「このような中断が起きても全く意外ではない。むしろ起こらなかった場合に驚くだろう」と述べた。

  J&Jのジョセフ・ウォルク最高財務責任者(CFO)はインタビューで、病気になった臨床試験参加者がワクチンと偽薬のどちらを接種されていたかを同社は把握していないと発言。同社は開発スケジュールを変更しておらず、1年で10億回分のワクチンを製造できる見通しだと語った。

  ウォルクCFOは「誰もが正当な理由で新型コロナワクチンを得ようとしている。しかし、誰も必要な手続きを省こうとしていないし、実現のために不当な圧力がかかっていると示唆する人もいない」と説明した。

原題:
Race for Virus Cure Hits Reality as Clinic Complications Mount(抜粋)

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